誤操作や故障に起因する事故によって人命や財産が損なわれることは、可能な限り防いでいく必要があります。安全工学の観点からは、装置やシステム設計だけではなく、使う方(ユーザー)の側も、事故を起こしにくいように改善することも含んでいます。


人間は、とにかく「間違える」存在です。それこそが人間らしさだと言っても過言ではないです。訓練を受けた人間でもやらかすのですから、幼児を含む素人が触る可能性のある、一般家庭に装備されるシステム(家電とか)には、厳重な安全装置が組み込まれ、装置が壊れた場合には安全な状態で止める(フェールセーフ)仕組み、あるいは、そもそも誤った使い方ができないような設計(フールプルーフ・直訳するならば「バカ除け」?)が施されます。


ガスコンロの中央部、上に向かって突き出している部分は温度センサです。鍋底に接触して温度を感知します。空焚きなどで異常な高温を検知すると、火勢を弱めたり、ガスを止めたりして火災を防ぎます。


安全装置を意図的に不作動にすると、エラーに対して無防備になりますので、本来ならやってはいけませんし、そもそもオーバーライドできない仕組みになっていることが多いです。


新しく入手した、鋳鉄製のジンギスカン鍋^_^


重いです。3キロあります。


アウトドア好きの方には説明不要かと思いますが、鉄鍋やスキレットのシーズニングは、今後の使い勝手を左右する大切な工程です。結構好きです。


焦げ付きや錆付きを防いで、長持ちさせるために、油を塗って空焚きします。

で、ジンギスカン鍋ですから、こういう形状↑

安全装置(温度センサ)が鍋底に接触しないので、空焚きで過熱しても問題なかろうと予想しました。

結果は、予想と正反対。ものの数秒で「高温」を検知して安全装置が作動、コンロは弱火になってしまいましたガーン

シーズニング失敗えーん

敗因として考えられるのは、
・センサは鍋底の温度を感知する仕組み
・鍋底ではなく、ドーム内の高温の空気の熱を感知
・熱された空気の温度はガスの燃焼温度に近い高温

安全装置は大切ですが、想定外(?)の使い方に対しては、利便性を大きく損なうこともある、という教訓でした。


後日、七輪か、バーベキューコンロで仕切り直しです。ついでに肉も焼くかウインク