フォトジェニックMG-200/ギターいじり(前編) | おばけのブログだってね、

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The 25th Anniversary of Formation

2021年の春は、中古相場が手頃で改造ベースに最適な(と思います)フォトジェニック製のフェンダー ・ムスタング(マスタング)もどきのエレキギター、MG-200を入手していじっておりました。

 

しっかりした梱包で届きました@デジマート

 

このギターは、アニメの『けいおん!』がブームになった時期に、登場人物が使用したメタリックレッドのフェンダー・ムスタングを彷彿するスタイルで安価にて売り出され、またこれが相当数売れたらしく、現在程度の良いものからジャンク状態のものまで多数出回っています。

そのままでも素敵ですが、さらに素敵で弾きやすく、音の良いギターに仕上げたいと念じつつ、2021年の春、ひたすらいじり続けたのでありました。

 

全体のシェイプはムスタングですが、ダイナミックトレモロではなく、ジャガー/ジャズマスター系が採用しているフローティングトレモロが取り付けてあり、ボディ下部の"のっぺらぼう"然とした感じがなくなって個人的には本家ムスタングよりもバランスのとれたデザインになっていると思います。

昔、雑誌広告でよく目にしたトムソン(君も今日からギタリストのキャッチコピーだったかな?)などのギターと似ているデザインですね。

 

オリジナル状態のまま弾き続けるには相当な忍耐が必要(かなり弾きにくい)なので、ギターが到着してから短時間の試奏後にさっさと分解してしまいまして、ボディ&ネック、コントロールプレート類、トレモロユニット以外は全取り替えすることにしました。

それでもサウンドハウスクールハンドのおかげで、パーツ代はエントリーモデル1本分程度で収まりますので、両ストアには感謝しかありません。

また今回は、自動車用のウレタンクリア塗料での上塗りを試そうと思いまして、インターネットのレビューなどを参考にソフト99ウレタンクリアーを選択しました。

 

というわけで、MG-200に対する作業内容は

① 全塗装します

② ボディとネック以外のほとんどのパーツを交換します

③ 配線をアレンジします

④ 練習します

⑤ 練習します

 

トレモロユニットを外すと木屑がいっぱい

 

ピックガード を外すと、木屑と潤滑剤?がいっぱい

 

電動サンダーとサンドペーパーなどで塗装を落としました。

愛好家の皆様には、この作業が一番大変かもしれませんね。

 

引き抜いたブリッジアンカーの穴に木棒を打ち込み、木部用プライマーを吹いて

 

プライマー乾燥後、オリーブグリーン色のラッカー塗料で塗装します。

1時間置きに3回ほど吹き付けて、翌日改めて吹き付け、計6回ほど塗り重ねました。

 

10日ほど陰干ししてから軽くペーパーがけしてソフト99ウレタンクリアーを吹き付けます。

 

製品使用上の注意として他社塗料への上塗りは不可と書いてありますが、下地が乾燥していればおそらく大丈夫だろうと、

念のため用意していた下地色塗装済みの木片にテスト吹きしてしばらく待ち、下地塗装にしわ寄りなどの影響が無いのを確認してから本塗装しました。

 

このクリア塗料は使用開始から12時間で内部硬化してしまうので、10~15分置きに吹き付けて計2時間程度、ヘッドとボディに6回ほど重ね吹きし、缶に塗料が少し残った状態で終わりとしました。

上塗り塗装から1ヶ月以上経ってこの報告をしておりますが、塗装面に異常は現れていません。

若干ゆず肌になってしまいましたが(後日磨き直します)、タフな仕上がりとなっています。

 

ジャスカーの低めのフレットを打ち込みます。

フェンダー 純正のものは柔らかめで打ち込みやすいのですが、減りが早くて、毎日手にしているご機嫌なテレキャスターのローフレット部は1年でかなり目減りしております。

ジャスカーのものはフェンダーに比べると硬くて打ちにくいのですが、耐久性は良いのでお薦めします。

 

打ち込み終わったらマジックインキでフレット頂点を塗り

力を入れずにインキ跡が消えるまでヤスリがけして全フレットの高さを揃えます。

再度マジックインキを塗り、平らになったフレットにフレット整形ヤスリをかけて頂点を丸め、細かい番手の紙やすりで磨き傷を取り

最後にルーター&液体コンパウンドで研磨します。

 

電磁誘導ノイズ防止のため、ピックアップキャビティ等に導電塗料を塗り込みます。

 

ボリュームポッドやピックアップの取り付け/配線をします。

 

組み込み時に新しいピックガードの加工とボディのザグリ加工が急遽必要となりました。

フォトジェニックのMG-200の各部はムスタング用のパーツとの互換性がないので、都度修正しつつの作業となりました。

 

ブリッジアースを配線して

 

純正の金属パーツを磨いて

 

仮弦を張ってピックガード位置を微調整、そして新しいブリッジの取り付け位置を決めます。

 

オリジナルブリッジはこれ。

モズライト系のローラーブリッジですが、背が高くてゴツく、ローラーは数カ所固着していて回転しません。

 

交換したブリッジはこれ。

こちらもローラータイプで、スマートデザイン、そしてローラーはスマートに回転します。

 

アンカー用の穴開けをして、ブリッジを取り付け

 

手持ちのGOTOH製クルーソンタイプペグに交換(元穴の位置が微妙に合わず一旦埋めて再度穴開け)

 

1、2弦にローラーストリングガイド(スマートに回転)を取り付け、3、4弦用にも追加してテンションを稼ぎます。

 

ナットの幅、高さを加工して取り付けて

 

完成。

 

弦高を6弦12フレットで1.5mm、1弦は1.25mmと、所有ギターの中で最も低い設定にしてみました。

弾きやすいギターとなりましたが、ショートスケールなので左手の運指は楽ですが、ピッキングする右手の置き場があちこちと決まりませんね。

また、指版Rはオリジナルの緩いまま(12Rくらい?)にしましたが、これは現行フェンダータイプの9.5Rが好みだったかな。

 

これが、

こうなった。

 

忘備録として手書きの配線図を載せておきます。

インターネットで色々調べて実践的な配線を施してみました。

 

 

 

後日、研磨作業でうっかりやらかして下地が一部露出してしまい、地獄の塗装落としへ逆戻り、現在再塗装の最中です。

 

サンデーペイント社のディープオリーブ色はとても良い色なので、機会があれば再使用したいと思っておりますが、せっかくの再塗装ですので、今回はホルツ製のカースプレーを使用して、ベージュ色(スズキ自動車/ミルクティーベージュ・メタリック)に塗装しています。

 

続きは後編にて。