新宿梁山泊の座長、金守珍さんに出会ったのは2006年の「秘密の花園」という芝居でした。唐十郎さんの作品を三田佳子さんが主演、僕と大澄賢也さんが相手役を努め、その囲りを金さんや大久保鷹さん、十貫寺梅軒さんといった元・状況劇場の面々が固めるという、凄い企画。その後、梁山泊の水嶋カンナさんが立ち上げたProjectNYXの第一回公演「かもめ」に声をかけていただき、NYXでは「動物園物語」梁山泊では「YEBI大王」など、やらせてもらいました。そして2009年に初演したのが今回の「宇田川心中」。小林恭二さんの壮大な心中物語をテントで、しかも青山墓地の隣に張ってやろうというのだから、最初に聞いたときは正直「本当にできるのか?」と思ったものです。でも金さんという人はやろうと思った事は本当に何でも実現させてしまう、物凄いパワーの持ち主。本当にこれには感心します。11月のテントは寒かったけど、仮設の劇場とは思えない壮大な芝居体験でした。
この作品をリニューアルして海を渡ろうというのが今回の公演なのです。

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