レコードプレイヤーの製作(4) | ステレオ匠 人見隆典のブログ

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ピュアオーディオを40年以上趣味で研究してきました。
その結果市販のスピーカーを超高音質なスピーカーに改造する方法を確立しました。
これを広めて豊かな音楽のある生活を普及させたいと思っています。

今年のはじめから 再度手掛けていた 糸ドライブ大理石レコードプレイヤーですが、お客様宅に設置させていただいて 製作調整をやってまいりました。

 

 

前回の記事で ターンテーブルの中央の軸が 少し偏芯している点と トーンアームの高さ調整などが必要なのを掲載しました。

 

そして ずうずうしくも お客様にそれらの調整をお願いしてしまったのですが、軽く受けてくださいまして きっちりと調整してくださいました。

 

中央の軸は取り外して、少し太かったのを削って レコード盤の穴に丁度入る太さにした上で、ターンテーブルの中央に ズレなく接着していただきました。

 

トーンアームの調整も ぴったりやっていただきました。

 

どうも大変ありがとうございました。

 

そして 確認したのですが、聴いていると どうもターンテーブルの回転数が不安定です。

 

それで ストロボで回転数を確認しようとしたところ、照明器具がLEDになっていて 蛍光灯がありません。

 

自宅に唯一あった 壁取り付け型の蛍光灯を取り外して持込んで ようやく確認できました。

 

ふと気が付くと 周りに蛍光灯がなくなってますね。(笑)

 

ストロボで見ると やはり回転数が不安定で 揺れています。

 

最初は何が何だか原因が分からず、あれやこれやとモーター周りを確認していたのですが おかしい事はなさそうです。

 

それでも 時間をかけて調べていくと、糸のテンションが影響しているのを ついに発見しました。

 

モーターのプーリーからターンテーブルへと 糸の輪っかで繋いで回転を伝えているのですが、その糸の張り具合が影響していました。

 

糸で回転を伝えるので できるだけピンピンに引っ張っておいた方が良いと 思いこんでいたのですが、どうもそうすると 微妙にスリップするようです。

 

ピンピン状態から少し緩めた所に 安定になるポイントがあり、更に緩めると また今度は大きいスリップが始まる事がわかりました。

 

これで ようやくターンテーブルの回転は安定しました。

 

そして カートリッジをDENONのDL-103に変えて 試聴を始めたのですが、今度はモーター音が大きくて気になります。

 

モーターを入れている金属のケースの上蓋が モーターの振動で鳴っている様です。

 

この上蓋には モーターのスイッチとランプが付いていて、更に糸が切れた時に モーターに巻き込むのを防止する役目も持っています。

 

ちょっと悩んだのですが この上蓋を取り外して スイッチはコンセントまでのケーブルの途中に取り付けて、ランプは無しにする事にしました。

 

そしてモータへの糸の巻き込み防止は、鳴きの少ない材量で作った防止板を モータに直接両面テープで 取り付けるようにしました。

 

これでモーター音は格段に静かになり リスニングポンイントでは全く聞こえなくなりました。

 

これで 落ち着いて試聴できるレベルまで調整が終わり 完成です。

 

 

さて 問題の音の方は やはりかなり良いようです。

 

昨日 この最終調整を終えて、長い試聴時間はとれなかったのですが、ざわついた感じが全くありません。

 

静かで 細かい音まで良く聞き取れます。

 

また後日お邪魔して よく試聴させていただくことにいたします。

 

 

 

株式会社 遊音工房 otoniasobu.com

 

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