ユーインメソッドによる改造の効果 | ステレオ匠 人見隆典のブログ

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ピュアオーディオを40年以上趣味で研究してきました。
その結果市販のスピーカーを超高音質なスピーカーに改造する方法を確立しました。
これを広めて豊かな音楽のある生活を普及させたいと思っています。

今回はユーインメソッドによる改造の効果を周波数特性で比較してみます。
スピーカーはダイヤトーン DS-28Bです。このスピーカーは3ウエイで、25cmウーハー、10cmスコーカー、3cmドームツィーターの構成です。
以前このウーハーとスコーカーをユーインメソッドによる改造をしました。さらに、本漆をコーン紙に塗った特別バージョンも作りました。

以前発表した改造記はこちらです。
http://ameblo.jp/youin-koubou/entry-11315082900.html
また、ウーハーとスコーカーのコーン紙に本漆を塗った改造記はこちらです。
http://ameblo.jp/youin-koubou/entry-11330530364.html



これらのスピーカーと未改造のDS-28Bが手元にあるのでこれらの周波数特性を比較してみます。
まず、ウーハーからです。ネットワークから外して、直接フルレンジで鳴らしてみます。
未改造ウーハー



改造するとこうなります。

本漆仕上げではこうなってます。



注目すべきは低域ですね。未改造のウーハーは90Hzあたりから下は減少しているのに対して、改造品では60Hzまでフラットに伸びていて、この差は聴感上では大変大きな差に感じます。超低域も30Hz辺りの音は未改造品は全く聞こえないのに、改造すれば充分とは言えないものの、音が出てるのが解るようになります。

次にスコーカーを比較してみましょう。こちらもネットワークを通さず100Hzからスィープさせてデータをとりました。

未改造スコーカーです。



改造スコーカーです。


本漆スコーカーです。



スコーカーもウーハーと同じく低域側によく伸びていますね。オリジナルでは400Hz以下は出てないですね。さらに500Hzに山があります。それに対し改造スコーカーは200Hzから上はフラットな綺麗な特性になっていますね。漆もほぼ同じです。

このように改造により性能が向上したユニットをオリジナルのネットワークで鳴らすとこうなります。クロスオーバー周波数は800Hzと5kHzです。
未改造スピーカーをオリジナルのネットワークで鳴らした特性です。



漆スピーカーをオリジナルのネットワークで鳴らした特性です。



ただし、残念ながらオリジナルネットワークは音が悪いです。重くて暗い音になってます。ネットワークを外してマルチアンプで聴くと良く解ります。30年余り前の製品ですから、仕方ないですね。

そこで、ネットワークも新たに作ることにしました。改造によりこれだけ特性が良くなると、最も簡単で音が良い6dB/octのクロスオーバーを使うことができ、大変有利です。完成したらお知らせいたします。



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