本漆塗りスピーカー(1) | ステレオ匠 人見隆典のブログ

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ピュアオーディオを40年以上趣味で研究してきました。
その結果市販のスピーカーを超高音質なスピーカーに改造する方法を確立しました。
これを広めて豊かな音楽のある生活を普及させたいと思っています。

歴史と伝統の街京都は伝統技術を継承している会社が多い所です。
その中にはステレオに取り入れたらより性能が向上すると思われる伝統技術があり、以前から注目してきていました。それが本漆です。
ユーインメソッドで主要な要素となるのがコーン紙の強化ですがその最も重要なポイントになるのが塗料です。20年ほど前にこのあたりの技術を確立させたのですが、当時パルプのコーン紙を含浸強化させる最適な塗料として数年かけて様々な塗料を試して得た結論は漆でした。但し、本漆はたいへん扱いにくくて取り入れることができませんでした。現在まで使用している塗料は漆に非常に近い塗料を採用しています。
取扱いが難しい本漆処理についてはいつか導入したいと思っていた矢先に、本漆の伝統技術を継承されている会社からオファーがあり、願ったり叶ったりでコラボ企画が進み始めました。
その第一弾として本漆をユーインメソッドに採り入れた本漆塗りスピーカーが出来上がりましたので発表いたします。
この本漆の伝統技術を継承されている会社は、林漆工研究社という会社です。代表取締役の林祐太様には飛天の音を聴いていただき私どもの趣旨を理解していただきました。林様はクラッシクが大好きということで交響曲を中心に飛天で楽しんでいただきました。
日本の漆塗りの技術について遡って行くと寺社仏閣の漆塗りと輪島塗の2つの系統になるそうで、この有史依頼脈々と受け継がれてきた技法の寺社仏閣の漆塗りの直系の継承者が林様になるそうです。色々とその技法について説明してくださいましたが、かなり色々なことができるみたいで今後の展開がたいへん楽しみです。今回はこのコラボ企画の第一弾ということで存分にその技法を使って、コーン紙というかつて塗ったことがない物に裏表から本漆を何度も塗り重ねていただきました。
第一弾として選んだのがダイヤトーンのDS-28Bで、数ある漆塗の技法のうち最も効果があると思われる塗り方でこのスピーカーのスコーカーとウーハーのコーン紙に本漆をかけていただきました。28Bは以前にも紹介いたしましたが持っているポテンシャルは非常に大きいのでそれをどれだけ引き出せるかがポイントになります。
3週間かけて塗っていただいた結果出来上がったのが次の写真です。まさに漆器のつや消し黒そのものの表面で、コーン紙はもはや紙ではなく漆塗りのお椀を思わせる仕上がりとなっています。比較のために従来のユーインメソッドによる改造をした28Bと未改造の28Bの写真を紹介いたします。

本漆処理の28Bの写真

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従来のユーインメソッド処理品

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未処理のオリジナル写真

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音の比較につきましては次回報告いたします。

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