心下痞堅がなくても | 漢方1日1歩のブログ

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1日生きるとは1歩進む人生でありたい(by湯川秀樹)の言葉のように、傷寒論や類聚方広義、勿誤薬室方函を参考に1日1歩づつ漢方医として成長していきたいと思っています。(実際に患者に処方するにあたっては添付文書を参照され、自らの診断と責任でご処方ください。)

 心下痞堅というのは木防已湯の最も重要な腹候の一つで心下が中脘あたりまで菱形に難くなっている兆候である。しかしこれには異論があって心下痞堅の堅は忌字で元は心下痞鞕であったとの説がある。確かに傷寒論の異本『金匱玉函経』では心下痞鞕が心下痞堅になっているところが散見される。重要なことは木防已湯は別に心下痞堅がなくても使えるという事である。木防已湯の構成生薬は

 

防已 桂枝 人参 石膏

 

の4味で構成生薬の中身も少なさも魅力的である。心下痞堅に囚われずに木防已湯を使用してもらいたい。

 

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