日本は高温多湿気候で水毒を生じやすいと言われている。しかしこの気候要素だけが水毒を生じさせている原因ではない。これは水の生理的特徴が関与している。
①水は血と異なり貯蔵器官がない。
(血は肝に蔵されているが、水を蔵す器官はない)
②水の排出は間欠的である。
(水の体外への排出は汗と尿であり間欠的である)
この特徴を踏まえて治療する必要がある。この観点から水の排出は常に気血との相互関係、五臓の総括的な協力が不可欠である。私は大杉製薬の四苓湯を頻用している。単独で使用することもあるが、気剤や駆瘀血薬に併用するのに非常に便利である。しかも大杉の製剤は湯剤ではなく、散剤であり本来の四苓湯の効果が期待できる。当たり前だが利水剤は四苓湯だけではない。
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