花梨(かりん)と共に | 漢方1日1歩のブログ

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1日生きるとは1歩進む人生でありたい(by湯川秀樹)の言葉のように、傷寒論や類聚方広義、勿誤薬室方函を参考に1日1歩づつ漢方医として成長していきたいと思っています。(実際に患者に処方するにあたっては添付文書を参照され、自らの診断と責任でご処方ください。)

 亀井南冥が初代館長を務めた甘棠館の館名「甘棠」は花梨のことであり、その由来は、中国最古の詩集「詩経」の『蔽ふつ甘棠勿剪勿伐』(蔽ふつたる甘棠は剪る勿れ伐る勿れ・へいふつたるかんとうはきるなかれきるなかれ)からの出典であり、簡単に言うと善政の象徴であり、教育の根源であったと思われる。甘棠館は失火により焼失し今は「跡地の碑」しかないが甘棠館のあった唐人町商店街には今も甘棠館スピリッツが生きている。「唐人ベーカリーポエム」前に花梨(かりん)の木が植樹されている。

実は当院の植栽にも花梨の木を植えており、実がなると患者が花梨酒にするからくれないかと言われる。勿論喜んで差し上げるのだが、恐らく数千年前からこのような光景が繰り返されたかと思うと微笑ましくなる。


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