ガチンコステーキ道に学ぶ
夕べ一人で、ずっと気になっていた新宿のステーキハウス「ホーン」 に行った。
カウンターだけの席は、夕食時に私だけしかおらず、
店内は、頑固そうなマスターと私だけだった。
ちょっと気まずいので、私は本を読んでいたが、
ひとしきり焼き終わった頃に、文学青年的な感じで声をかけられた。
張りつめた緊張感から解放されて、
見た目どおり職人気質である事はすぐに分かった。
途中、電話で予約席が入り、カップルや商談で使う印象を受けた。
そこで、
「こちらはコースをいただきながら、ちびちびお酒を飲むお客さんが多いんですか?」
みたいな質問をしたら、表情が一変して
「ウチは飲み屋じゃないんでねぇ」
と来て、嫌な空気を感じた時には既に遅く、
「つまみを出せとか言う客は帰ってもらうんだよ!
ちびちびはお客さんの勝手だけど、出せるもん限られてるからねぇ。
メニューもみないで、焼き鳥とか言い出した客が居てさー、そうそうお客さんみたいに若いならまだしも
50、60の何べんも外食してるはずの人が言うんだから困るよ。
また困るのが、予約でコースを頼まないで、来てからコースにするお客さんね。
すし屋だって仕込みに時間掛けるんだから、
事前に言ってもらえないとできないんだよ。
そりゃお連れさんの好みとかあるのは分かるよ。
でも、こちらにも事情があるからさー。
それで帰るぞって言われると帰ってもらうんだよ。しょうがないだろ。
テレビなんかで頑固なラーメン屋なんか行かないでいいって言うだろ、
こっちだってこちらのルールに合わない客は来ないでいいって言いたいんだよ!
でも、このご時勢、喰えなきゃしょうがないからさ、
なるべくお客さんの都合に合わすしかないんだよ。」
と、まくし立てられ、商売の頑固道とサービスの損益分岐点を垣間見た気がして、勉強になった。
実際、おいしかったし。
そして、ガチンコカフェ道を貫く友人、カフェミエルのオーナーに早く伝えようと思った。
日経新聞に学ぶ
8月4日のブログにWTO(世界貿易機関)について拙い内容を書いたが、
この3日間日本経済新聞の「経済教室」欄で、自由貿易体制についての特集があったので、更に深く学べた。
初日の横国の荒木教授の意見を要約する(したつもり)と、こうだ。
・物品貿易の流れを独自調査した結果、完全な自由貿易が実現している所は少ない。
・欧米間で北大西洋自由貿易地域ができたりアジアとEUの間にFTA(自由貿易協定)が結ばれる可能性も低い。
・またFTAでは通商紛争の解決や農業補助金の削減などはできない。
・したがってFTAではなく、あくまでWTOを軸にしていくべき。
という主張を一般的に言われる楽観論に具体的な数字と事例を挙げて説明していた。
旧通産省でWTO事務局をされていた立場ならではだ。
・・・それを受けて2日目の早稲田の浦田教授の見出しは「FTA・EPA役割重視を」になっている。
一見、荒木教授の意見を真っ向から反対しているようだが、そうではないようだ。
・WTO交渉が難しい状況下では、FTAを軸にするという手段の提言。
・また、近年では貿易以外に投資や労働移送などWTOで対応できない分野もあり、
投資や経済協力まで多岐に渡った協定のEPA(経済連携協定)に取り組むべき。
と、前日お会いした通商政策局の方と近い意見だった。
しかし、浦田教授はより深く突っ込んでいて、
・FTAでの利益の不平等が生じる。
・日本は東アジア諸国とEPAを積極的に進めているが、競争力のない農業分野を回避してきた。
・・と指摘している(と思う)。
更にそれを受けて本日の阿部大阪大学教授は、
WTOのドーハランウンド交渉決裂最大の原因を農業市場の市場アクセス(関税引き下げ)と分析し、
・日本やEUなど農業分野の自由化に慎重派と、米国や途上国の推進派の対立が背景にある。
・EPAやFTAは農業分野の障壁を残したまま他分野での自由化が進んでしまう。
・こうした経済のゆがみをなくすには、やはりWTOを軸に解決すべきだ。
と結論づけている。
これをなるべく分かりやすく学生の皆さんに例えようとすると・・・
150団体位が出展する学園祭の代表者会議(WTO)で、なかなか意見がまとまらないので、
舞台を使う団体、屋台を出す団体とそれぞれでスケジュールや持ち時間を決めた方が早い(FTA,EPA)ものの、
やはりイベント内容によって集客や持ち時間に差が出てしまうし、
それぞれで話し合ってると、公平性がなくなる場合があるので、
代表者会議で決めれるもんは決めときましょうよ。
みたいな感じかな・・。
うーん、かなりムリがある気がするけど心意気だけ買って頂戴。
『鎮魂歌』に学ぶ
- 鎮魂歌―不夜城〈2〉/馳 星周
- ¥1,575
- Amazon.co.jp
を読んだ。
何年か前に読んだ自分を疑うほど覚えてなくて、楽しめた。
歌舞伎町を舞台にした裏社会のハードボイルドに、やけにホモテイストが多くて、
大学生の皆さんにお薦めしてよいかどうかは疑問だが、
ヤクザが怖いものだとか、再認識するには良いと思います。
悪友に学ぶ
いやー夏休みが終わってしまった。
今年も学生時代の同期と男だけ5人でむさくるしい旅行を楽しんだ。
出社の直前は誰でもいやなもんだ。
私のように気楽に商売をしている立場でも、やはり最終日の夜は憂鬱になる。
しかし、今回は酒の席で
「ストレスは給料もらってる代償だ」という話になり、
自分だけが辛いわけではない事を確認し合い、
起業を志す友人をみんなで応援し、
なんとなく私もがんばろうと思えた。
友人って大切だなぁ。
合宿で学ぶ
週末に通っている剣道場の合宿に参加した。
しごかれに行くと思っていたが、小学生から高校生までが中心で、
私達はむしろしごく方の役目だった。
そこで、私はホームシック君(仮名・6歳)に注目した。
彼は稽古中も着替えずに道場の隅でずっと泣いていて、
昼飯時も泣き、移動中も泣き、もうすぐ父親になる私にとっては気にせざるを得なかった。
最終日にはやっと稽古をしていたので、私も安堵していたが、
打たれて痛いと言って最後の最後で泣き出し、
先生にも「ここで辞めたら負けだぞ!」と檄を飛ばされてたが、
「負けてもいい」と言って稽古を放棄してしまった。
子どもとはいえ、他の6歳の子達もがんばっているし、
最後にホームシック君ががんばれなかった事がとても残念で、後味が悪かった。
片付けの時にはようやく泣き止んでいたホームシック君が、
なぜか私のところに来て、道着の片付けを手伝って欲しいというので、
たたみ方を教えてやりながら、話ができた。
「○○(ホームシック君の本名)、なんでそんなに泣くんだ」
「こんなに辛い思いをしたことがなかったからです」
「何がそんなに辛かったんだ?」
「全部辛かったですけど、食事が特に・・・」
「なんでだよ、ここのメシうまいじゃんか」
「お母さんの食事ならいつも完食するのに、今回は1回もしてません」
「そうか、お母さんか・・。お前マザコンって分かるか?」
「まだ、分かりません。でも僕、勉強はクラスで一番できます」
「○○、そんな事は学校では大事でも、剣道界じゃ、意味ないんだぞ。
先生(私の事)も、ビジネス界でがんばってても、剣道界では下っ端なの!
世の中には色んな世界があって、みんながそれぞれの顔を持ってんだよ。難しいか?」
「僕、水泳も得意なんですけど、それは水泳の世界でしか通じないって事ですね」
「・・・。お前ホントに勉強できるだろ。ところで、○○の両親は、お幾つだ?」
「言うと怒られるから言えません。」
みたいな会話をして、ホームシック君の賢さとお母様の愛情の強さと、
教育に対する姿勢がよく分かった。
正直、お母様からしたら、息子が初めての外泊から帰って来て、
お母さんが作った料理以外は食べれなかった、なんて言って泣いたら喜ぶだろう。
だが、私も10月には息子ができる予定なので、敢えて宣言しよう。
業界の遥か先輩が作ったCMのキャッチコピーだ。
「腕白でもいい、たくましく育って欲しい」
演劇の世界を学ぶ
先日の演劇は大して影響してないけども、テレビに出てる方で、
結構演劇出身のタレントさんって多いなぁと思い、
誰が誰の先輩で、一緒に学んだ仲間が分かったら楽しみ方も変わるかな・・・と思い、
- スズキが覗いた芸能界 (新潮文庫 ま 33-1)/松尾 スズキ
- ¥500
- Amazon.co.jp
を読んだ。
よく分からないけど、芸能界の人と芝居の役者の間には、
意外に高い壁があるのだなぁと、
しかもその壁は芝居の役者側が設けてしまっている壁だなぁと思った。
これは、大手企業と中小企業でもいえる事かもしれませんぞ。
演劇に学ぶ
先日付き合いで、劇団拙者ムニエルの『悪い冗談のよし子』という公演を観に行った。
めぐみがおめでたで、急遽山田まりやが代役みたいな事で、
ちょっと話題になった演劇だ。
まぁ、山田まりやの舞台映えする顔に感心し、中身も面白くて笑えた。
芝居をやっていると、なかなか喰えないという話はよく聞くけども、
喰えないといえば、作家もミュージシャンも、ヒット作品が出ないとなかなか喰えない。
高校時代にはバンドブームで、私もヴォーカリストとして(ホント)、多くの女性を泣かせた(ウソ)。
あの時のライブの快感というのは、経験しないと味わえないもので、
芝居にも共通した快感があるのかも・・・と観ていて思った。
ただ、生活をかけて夢を追いかけているミュージシャンとか作家とかは、
世の中に伝えたいメッセージとかがあるような気がするし、
芸人さんも笑いで人々を幸せにしたい、みたいな気概がありそうだけども、
芝居の世界は、笑いもあれば感動もある場合もあるし、
単純に楽しそう(やや内輪の印象はあるけれど)だし、
主宰者によるのかな。
まぁ私自身、会社始めて3年は、恥かしいほど困窮していたので、
なんか気概がないと貧乏は辛いよなぁと再認識しました。
原爆の日に学べ
ちょっと偉そうなタイトルだけども、
広島に原爆が落とされて今日で63年だというのに、
「ヘキサゴン」だの「交通警察24時、追跡トンコツ暴走族」とかのテレビ欄を見て不安になり、
今日が原爆の日だって確認する事って、すげぇ大事なんじゃねえの?と思って書いた。
とはいえ、私の知人に被爆体験をした人もいないし、
特別な情報があるわけではない。。
小学生の時に夏休みの読書感想文で「広島のピカ」を書いたくらいだ。
しかも横着して引越しを挟んで名古屋の学校と東京の学校と同じ内容で2回書いた。
ただ、そんな私でも、例えばカストロ議長が日本人記者に向かって
「お前らはアメリカに原爆落とされたのに、なんで仲良くしてんだ?」
みたいな発言に、ハッとする神経は持っているつもりだ。
せめて大学生の皆さんには63年前の8月6日に広島に原爆が落とされて、
14万人の死者が出たって事を情報として知っておくだけでなく、
映像を思い浮かべたり、子孫に伝えたりは、して欲しいと思う。
国際化するほど、なおさらだ。
不謹慎だけども、大学生の皆さんに14万人という数を想像しやすくすると、
ちょうど六大学の生徒数を全部足した位の数なわけよ。
1人1秒づつ数えても40時間位かかるわけ。
そうした暗い過去を知らずに、ヘキサゴン見ておバカキャラを笑ってちゃいかんと思う。
落とそうと思ったけど、いいオチも浮かばないから、以上。
『不夜城』に学ぶ
- 不夜城 (角川文庫)/馳 星周
- ¥700
- Amazon.co.jp
の完結編が出た。
馳星周氏の本もなんだかんだ殆ど読んでいるので、
改めて不夜城を読み返してみた。
最初に読んだ時から10年も経っていた事と、
この10年での自分の変化にも驚いた。
27歳の私は、独身だったし、サラリーマンだったし、
『不夜城』の舞台である北新宿に住んで、
部屋が狭くて汚くて、ラーメンばっかり食べて、煙草も吸ってて、
運動もしなくて、エロくて、会社が全てのコミュニティだった・・・。
当時は、『不夜城』に、自分の住むマンションのすぐ裏とかが出てきて、
スリリングを味わいながらも、冷静で狡猾な主人公に全く共感できなかった。
でも、今回は少しだけ
(具体的に言うと結局自分を最優先しちゃう所とか)
共感できたな。
WTOを学ぶ
「WTO交渉決裂」の見出しが新聞の一面になった翌日の、
去る7月30日に、経済産業省の通商政策局のお偉いさんの話を聞く機会があった。
これまで官僚から多くの事を学ぶ機会があったが、
今回は全然分からなかった。
とはいえ、会社の経費で勉強会に参加しているので、きちんとフィードバックしてやらんと、
社員からそっぽ向かれちゃうので、ちょっとだけ勉強した。
・・で、ざっくりと把握した通商政策はこうだ。
・約150ヶ国が加盟するWTO(世界貿易機関)でも、日本を含む先進国は経済成長が鈍化しているので、
海外を戦略を見据えている。
・通商政策の対象も関税だけでなく投資規制や知的財産制度まで拡大している。
(事実、日本は貿易収支を投資所得が上回っている)
・あくまでWTOの貿易体制を維持したまま、先進国はFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)を進めていくことを主眼としており、日本も同様の政策。
・しかし、今回のドーハラウンドでは、インドや中国ブラジルなどの振興国と折り合いがつかず、交渉決裂した。
・日本として残念な事ではあるものの、骨太の方針にもあるように、EPA締結国を7ヶ国から12ヶ国に増やしていく方針。
うーん、なるべく分かりやすく消化したつもりが出来てないな・・・。
150社位のグループ会社を沢山抱えている企業で例えると、
グループ企業全体のルールとかIRで打ち出している方向性があるものの、
グループ内でも業種によって成長の度合いが違うから取締役会がまとまらず、
結果、個別でグループ内で統合したり、提携したりを進めている・・・といったイメージでしょうか。
全然合ってるか分からないけど、
難しい話は、分かりやすく伝えて欲しいもんだね。