こんばんは

 

氷室建設には色んな人間がいます

 

色んな人間とは 色んな過去を持った人間のことです。

 

例えば

 

薬物のやりすぎで20代にして 歯がない人間とか

 

薬物のやりすぎで 幻覚を見て 壁を包丁でメッタ刺しにして

 

日々 壁と格闘した男とか

 

親が詐欺師に騙され それを助けようとした弁護士にも騙され

 

それを助けようとしたやくざにも騙され

 

彼女を風俗に沈められ そして そいつはその店のボーイとして

 

働かされたりとか

 

親が自殺するのを目の前で見てしまった人とか

 

ほとんどの人たちが 非日常の世界にある過去を持っています

 

そんな人たちを好んで受け入れていく中

 

縁があって 北海道の耕せにっぽん!からの引き受けも始まりました。

 

色んな人間がいるので 色んな出来事が起きます。

 

そんな中 

 

先日 ちょっとおもしろい事が起きたので書いておきます。

 

去年から来ている 耕せの卒業生

 

 

通称 ブー

 

そのブーの誕生日の事をその当日 フェイスブックに投稿しました

 

その内容は ブーを虐待していたお母さんに

 

感謝のメッセージを伝える動画でした。

 

その日の夜

 

誕生日という事もあって ブーを飯に連れて行きました

 

ブーに何が食べたいかを聞くと

 

『 手羽先が食べたいです 』 というので

 

手羽先屋 手羽ちゃんに 連れて行き

 

散々 飲ませてみんなで楽しんでいました。

 

因みにブーは 完全にアル中です。

 

そこが問題視されている子です

 

でも僕は アル中だろうがなんだろうが

 

真面目に仕事をする事が 男として最優先と考えているので

 

お酒に制限は掛けていません。

 

たまーに 朝会うと 酒臭い時があるけど

 

仕事を休むことはないので 何も言いません。

 

そんな酒好きのブーに散々飲ませていると

 

珍しくブーが 僕に頼みごとをしてきました。

 

ここからは 僕とブー そして そのやりとりに関わった人との会話です。

 

このまま オチまで行くので 読んでみてください。

 

ぶ『 社長 おねがいがあるんですけど 』

 

『 おー なんだ? 』

 

ぶ『 ちょっと 行って見たい所があるんですけど...』

 

僕『 おー どこだ? 』

 

ぶ『 キャ キャバレーです 』

 

僕『 キャ キャバレー? 』

 

ぶ『 はい 男として覚悟を決めました 行かせてください 』

 

僕『 別にいいけど 男としてってお前 それなら風俗のがいいんじゃない?』

 

ぶ 『 いや そこまではちょっと... 』

 

僕『 ふーん いいよ。 なら俺知り合いがおるから電話しといたるわ 』

 

ぶ『 はい ありがとうございます 』

 

僕『 お前 金あんの? 

 

ぶ 『 いえ 

 

僕 『 なら 俺のカード渡したるで 寺井さんと行って来い 』

 

※この寺井さんは 年上のしっかりした従業員です

 

僕 『 寺井さん 頼むね 小便漏らすほど飲ましたって 』

 

 『 はい わかりました 』

 

そして 二人は夜の町へ消えて行きました。

 

次の日

 

僕が会社に行くと 寺井さんがたまたまいたので

 

寺井さんに昨日の様子を聞いてみました

 

僕 『 寺井さん ブー どうだった? 』

 

寺 『 やばかったですよ 酔っ払っちゃって 』

 

僕 『 えっ?何で? 店でやらかした? 』

 

寺 『 いや 店でも目が座っちゃってやばかったんですけど

 

帰ってからがやばかったですわ 』

 

僕 『 えっ? また小便漏らした? 』

 

寺 『 いやね あまりに酔っ払って 明日の仕事に支障がでると

 

思って シャワー浴びて来いって言ったんですよ

 

それで ちっとも出てこないんでおかしいなーと思って

 

見にいったんですよ 』

 

僕 『 うん ほんで ほんで? 』

 

寺 『 いや そしたらね シャワー浴びてたんですけど

 

出てこないんで 扉あけたんですよ 』

 

僕 『 そしたら? 』

 

寺 『 いや ぶーちゃんね

 

服来たまんま シャワー浴びてたんですよ 』

 

僕 『 はっ? マジで? 

 

あいつ それ 起きとんの? 』

 

寺 『 はい起きてました 』

 

僕 『 ほんで どうしたの? 』

 

寺 『 しょうがないから 服を脱がして部屋までつれてったんですけどね

 

連れてって 布団に寝かしたら そのまま おしっこしちゃったんですよ 』

 

僕 『 まじで? あいつ めっちゃうけるが! 』

 

寺 『 えぇ まぁ..... 』

 

 

 

どうでしょうか?

 

僕が知る限り 日常ではこんなやりとりは中々ないと思いますが

 

そんな事はありませんか?

 

いわゆる 普通なら もう酒を飲ませないとか

 

お金をもたせない とか するかもしれませんが

 

さっきも書いたように 真面目に働いているうちは

 

 

僕は基本的に 何も制限しません

 

それは 仕事の力を信じているからです

 

仕事というのは 時に辛く苦しく 逃げ出したり投げ出したりしたくなるものです

 

でも 逆に 上手くいけば

 

体を丈夫にし 心を強くし 人を励ましたり勇気付けたりもできる

 

最高の修行の場だと 僕は思っています

 

だからこそ 真面目に働いているのなら

 

 

常識的に収まらないことだったとしても

 

そのうち 汗水を流しながら その非常識的な行動をする元の

 

心の灰汁も流れていくと思っています。

 

例えば

 

今回のブーの誕生日

 

ブー一人では危ないので 年上の寺井さんに一緒にいってもらいました

 

寺井さんは その日 ひと口も飲みませんでした。

 

しかも そのキャバレーが現金のみで僕のカードは使えませんでした。

 

それなのに そのことを寺井さんは僕に一言も言わず

 

カードを返してきました

 

『 ありがとうございます 』 と僕に一言言って。

 

お店の支払いは 案の定寺井さんが出してくれたそうです

 

僕はその事を ブーから聞きました。

 

この事を知ったブーが何を思いどう捉え どんな変化があるのか?

 

世間的に言ったら 非日常の出来事でも

 

氷室建設では その中に日常的に起きている

 

あったかい 人を思いやるぬくもりがある。

 

それが それこそが

 

本当に人が変化 成長する為に必要なものなんだと

 

僕は知っています。

 

長文ですが ありがとうございました。