こんばんわ
今日は うちの誠治と 今 傷害事件で逮捕されている
アツシ の手紙のやり取りを紹介したいと思います。
この二人は 氷室建設の寮生です。
当時は 誠治 あつし こうき ふとし(アムロ)が寮にいました。
誠治は 会社に借金があります。
その返済のために 毎月 10万円近いお金を貯金しています。
その貯金が 借金返済の額に到達したら 返済する約束です。
強制はせず 誠治が必要なときには 引き出していました。
誠治には 当時 彼女が居ました。
その彼女が遠方にいたので 行く度に10万円近いお金を使っていました。
使いすぎで 『 財布を落とした 』と嘘をついた事もあります。
そんな状況で 自分の貯金とはいえ あくまで 借金返済の為の貯金を
毎度毎度 経理の太田さんに頼むことが 頼みにくくなり
あつしに お金を借りていました。
その返済が始まる直前に 以前フェイスブックではアップしたんですが
あつしが 傷害事件でパクられました。
相手は暴走族で あつしは 一人
でも 元 プロ格闘家のあつしには 当然勝てず
相手も ボコボコにされた。というわけです。
僕個人的な意見で言えば 暴走族やってて
喧嘩で負けたからと言って 警察に行くなんて
僕たちの時代では 考えられないことなんですが
まぁ そういう流れで あつしはパクられました。
あつしとは 何度も手紙のやりとりをしています。
何度目かの手紙のやりとりのとき あつしが誠治を許せないと書いてきました。
内容は お金を返さないから。 ということでした
僕は誠治に話をして 自分の意思と行動で返済するように言いました。
誠治は 話を理解し納得し 自分で手紙を書き きちんとします。
と言っていました。
それから 二ヶ月ほどが経った 先月
あつしから それはもう ここには書けない位の言葉使いで
怒りを通り越して 恨みに近い感情の手紙がきました。
その内容は 以前と一緒で 誠治が何もしてくれない という事でした。
僕は 即座に誠治と話し 僕が独断で誠治の貯金をおろし 返済させました。
その後のあつしの手紙には いくら返済されたからと言っても
僕が誘導して初めてした返済なんて 感謝のかの字も感じれない。
社長には悪いけど 出所したら 許すことは出来ない。という内容でした。
僕は その手紙をそのまま誠治に見せて 誠治から自分の気持ちを
手紙に書いて あつしに返事するように言いました。
それから また 二ヶ月が経った 一昨日
誠治が僕に 『 あつし君からの手紙です 』 といって
僕に アツシの手紙を渡してきました。
その内容を あつしが出てきたときに あつしがこれから人生の壁にぶつかったときのために
あつしの 親御さんのために
写真だと見にくいので 僕が 丸ごと 写します。
誠ちゃんへ
暖かくなってきたけど 体調とかかわりはないですか?
僕の方はまだ裁判が終わらなくて拘置所で本を読んだり 絵を書いたりしてすごしてます。
捕まって最初の頃は誠ちゃんが金を返してくれたら弁済とれたんじゃないか?
って思ったりして恨んだりしたけど この前裁判で 相手の暴走族の
証人喚問があったのだけどそこで アホみたいに高い金額
(100万だせって)要求してきて示談は成立しなかったです。
(病院の治療費が10万円で休んでた日当が10万円。あとの80万円は
何なんだ?)
僕は誠ちゃんの事腹立つ事も多いしムカつくなって事もいっぱいあるけど でも
腹割って話せば色々わかってくれて 本当に尊敬できる所のいっぱいある人で
友達になりたいって思ってます。
氷室建設に戻れるかは全然わからないけど もし戻れないってなっても
友達になってほしいって思ってます。
誠ちゃんに感謝している事
・ 僕の父ちゃんが調子悪くて 僕が父ちゃん死んじゃうのかな?って不安で
凹んでたら電話してきて 『 アツシ君 しっかりしなアカンで 』 って
励ましてくれてありがとう 本当に嬉しかった。
・ まだ 刑務所出てきたばっかで仕事も何やったらいいかわかんなくて不安だったとき
アムロとこうきと僕を連れて Big boyに連れてってくれてありがとう。
・ ゲーセンとか Bookoff とか 遊びに連れてってくれてありがとう
・ ケンとか 直人くんに怒られて凹んでたら いつも話を聞いてくれて
ありがとう
・ まだあったばっかりの頃 現場でひろった綾波のお守り?を
プジョーのルームミラーにかけて大事にしてくれて ありがとう
・ いつも 休みもなく僕がぶつけたトラックをなおしてくれて ありがとう
・ こうきに 次のミーティングまで事故しないのが目標っていうのを
馬鹿にされて凹んでたら 『 だったら アツシくんと同じことやってみろ! 』
って 言ってくれて ありがとう
・ 僕が料理して これは失敗したってのでも 『 別に全然おいしいよ 』って
食べてくれて ありがとう
・ ジャンケン負けて 僕が皿洗いの当番になった時 食堂でまってて話し相手に
なってくれて ありがとう
・ お風呂の順番 いつも先にゆずってくれたり 洗濯もいつも
先にさせてくれて ありがとう
・ いつも ご飯 一緒に楽しく食べてくれて ありがとう
誠ちゃんに謝りたい事
・ いつも 腕力ふるって 言うこと 無理やりきかせようとして
ごめんなさい
・ いつも 誠ちゃんが謝ってくれた後 冷たい態度をとって
ごめんなさい
・ 車 こすって傷つけてしまって ごめんなさい
父ちゃんと母ちゃんが どうなるかわからないし
解体の仕事やりたいのかどうかもわからないけど
また誠ちゃんとアムロとゲーセン行ったり Bookoff行ったりしたいです。
僕 多分 氷室入って 一番楽しかった思い出は
誠ちゃんと ゲーセン行って kof やった事です。
という 内容でした。
あつしは 僕と同い年
ちょっと幼く思う人もいるかもしれませんが
人との関係を築くことが とても苦手で 空気も読めません。
去年の 慰安旅行のレストランでも
僕に ビール瓶で ぶったたかれる位 あほです。
でも
いい奴です。
あほだから 氷室建設に縁があったんだろうし
あほだから あほなりに この社会の常識と戦いながら生きてきました。
人生で 三度目となる 刑務所暮らしをする彼の事を
信じようとする人は もう多分 いません。
僕と あつしの 共通の知り合いから この半年の間で
何度か こう聞かれました
『 あつしは がんばっとる? 』 ってね
ぼくが 事の一部始終を話すと みんな同じ事を言います。
『 あほだねぇー 』 って。
その後 これからどうなるの? とか 立ち直れそう? とか
また受け入れるの? とか 会ったりすることできる? とか
手紙を書くことできる? なんて
今までの あつしの事は聞いてきても
これからの あつしの事を聞いてくれる人は
氷室建設の人間以外と 僕の周りの人以外では 一人もいませんでした。
それが 彼が生きてきた道であり 残してきたものです。
僕は 一回目の粋塾でも 二回目の粋塾でも
同じ事を言いました。
『 悪い事をしたからって 悪い人間じゃない 』
こんな状況にならないと 素直になれない 馬鹿な人間かもしれません
でも あつしには 必要な時間だったんだろうし
必要な 経験だったんだと 僕は思っています。
お父さんが癌になり 調子が良くなり始めたときに 捕まり
塀の中で お母さんが 癌になったと聞き
何も出来ない自分や 迷惑ばかりかける自分
馬鹿な自分や 情けない自分 価値を感じることが出来ない自分
生きていく意味がわからない自分 必要とされていないと感じる自分
色んな 自分と向き合い
初めて 彼が素直になった今
彼の本当の人生が 始まったんだと思います。
不器用だし 馬鹿だし あほだし 間抜けだし おまけに不細工だし
もっというなら バイセクシャルだけど
僕は 彼をもう一度 受け入れることに 腹を括りました。
そして 腹を括って
彼と 向き合う覚悟をしました。
アツシ
あと 何ヶ月かたって 出所したときの為に
メッセージを残しとくわ。
死ぬ気で生きろ。
と 言うことで 終わります。
いくら俺が格好良いからって 間違っても 俺を狙うんじゃねーぞ!