最初のおことわりとして、私は正式に第二言語習得法について専門的に勉強したことはないので、ここでの意見は私の経験や感想にもとづくものです。

 

筆者はアメリカ滞在7年目で、英語習得に関心があります。最近思うのが、やはり第二言語の習得といえども、その習得のプロセスは母語のそれとかなり近いのではないかと思います。つまり、最初に大量のインプットが必要だということ。そして、その後にアウトプットができるようになるのだと思います。特に、「話す」ためには、発音も大いに関連し、言葉を選び、文章を作るといった作業を瞬時に行うわけですから、アウトプットをするために、脳は無意識下にかなりの処理を行っているはずです。

こういったインプット中心に行う方法をベースとした教育法をイマージョン学習と呼ぶようです。Stephen Krashenがインプットによる学習に関連した仮説を立てているようです。

 

 

一般的に、イマージョン学習とは、英語環境の中で、英語を使って学ぶということを指すようです。もちろんこういう環境を用意するのは難しいでしょうから、そのエッセンスをくみとって、自分が理解できる音声動画を見たり、本を読む、映画を見るといったことが自然な英語を身に着ける近道のように思います。

 

私が思う、日本で一般的に行れている勉強で疑問を感じるものは以下です。

英語の語彙を日本語訳で暗記する

初学者には良いかもしれませんが、ずっと続けていると英語の処理に限界や不自然さがつきまとってしまう懸念があります。

自分のレベル以上の難解な英文を読む

むずかしい語彙を覚えたり文法解釈はもちろん大切ですが、英語圏で暮らしたり、ネイティブスピーカーとコミュニケーションをとる際、すぐには役立たないことも多いです。

英訳や和訳

英語と日本語は、まったく異なっているので、将来、通訳や翻訳の仕事をしない限り、あまり意味がないように思います。むしろ、常に日本語で考えてしまう癖がつくため、長期的になんらかの妨げになってしまうのではないかと思います。

あと最後に、学校教育では、生徒の小さな間違いにバツをつけて、滅点しないでほしいです。長期にわたる英語習得において小さな間違いは、あまり重要ではないはずです。インプットが進めば、自ずと間違いに気づいて正せるように思います。