萬里無片雲(ばんりへんうんなし)
晴れ渡る青空で雲がひとつもない風景。
雲は、まつわりつくもの、煩悩のたとえ。 心の隅々まで妄想や煩悩がない状態をいうという
先週はお茶のお稽古がありました。
お茶のお稽古の時間は私にとって心地よい緊張感と解放感を同時に味わうことのできる素晴らしい時間です。
そして、地震後、さまざま情報、不安、人の感情に振り回される自分がいて、そして、自分も振り回してしまったのではないかと悩む中で、家族の事が特に気がかりで、ハラハラ、ドキドキ、とても弱気になってしまいました。
母と電話で「しょうがないでしょう。なるようにしかならなわよ、津波や災害で今なお苦しんでいる人もいて、突然亡くなる方もいるわけで、この前、(私と)会ったし、こうやって声も聞けるから、それで十分よ。」「どうしてそんなに不安症になっちゃったのかしらね~。」と渇を入れられ!?心がとてもしゃきっとしました。
思い患っても何か生まれるわけでもなく、母の潔い姿勢に親の強さ(愛情と言うのかな)を感じました。
他にも60代の知り合いが
「子供は西へ移動避難したけれど、私は先がそれほど長いわけでもないし、福島の現地で作業を行ってくださっている方の事を思うと、自分はここに残りできることをしようと思っているの。」
個人的には、小さいお子さんがいる方は、西へ移動できるのであれば、その方が安心だとは思うのですが、どこにいても、危険は危険・・・人生何が起こるか分からないので、与えられた一日を感謝して楽しく生きるのが今の私の選べることなのかもしれないと思っています。
迷いも消え、通常の生活に戻ろうとしている時に、お稽古でこの掛軸がかけてありました。
清々しい気分です!
雲だらけの私の心が見せられました<(_ _)> 晴れ渡る青空でいたいと思います!
来週はお花見&野点の予定です。気候、状況によってお花見は無理でも、
生徒さん何人かで集まって、一緒にお茶を楽しめることこそ、贅沢の極みです。
わび・さび(侘・寂)でありながら贅沢で、シンプルでありながら、洗練された物の組み合わせ、
お点前は心を豊かにしてくれます。
先日再度伺った青梅の「あかり 」
いけてあるさくらをちょきんっと切ってお皿に飾りつけるところなどは、まさに
おもてなしの心。毎回訪れたいカフェです。
前回の「あかり」の様子はこちら→おもてなしの心
どんな状況でもおもてなしの心は人を豊かにしてくれますね。