ちょうど海のことを考えている時に、新聞である文章を見つけた。

作家の曾野綾子さんが書いたもので、ずっと三浦半島の先頭辺りの海のそばで
暮らしている彼女が、「死を思わせながら輝く海」と題した短いエッセイ。


ゆうだいが生まれて、私は死が恐ろしくて仕方がなくなった。

ゆうだいを失うことの恐怖は、人生への恐怖にまで広がって、寝ていても歩いて
いても突然冷や汗が出たりパニック障害のような感じになってしまった。


海を見ると心が落ち着く。

そして海と空を見ていると生と死がそんなに離れていないように思えてくる。

地球の中のほんのひとかけらの存在の自分、脈脈と続く時間の流れの中での
ほんの一瞬でしかない今、それを確認して、執着や恐れを手放すことができる。


死を思わせる海が毎日色を変え顔を変えて輝いていて、それを見ながら今を
生きる。

曽野さんはそんなことを書いていた。

難しいことは苦手だけど、ただ、真実はいつも逆説的だなと思う。


メメントモリ・・という言葉が好き。

今日もゆうだいが生まれてくれたことに感謝。そして今を生きる。