さて。今回読んだのは、恩田陸さんの『不連続の世界』
この小説の中で、主人公は一貫して多聞さんという男性なのですが、
ひとつひとつが独立したストーリーになっているのですごく読みやすかったです。
文章も、リズムが良いんでしょうか、スラスラ読めました。
以下ネタバレ注意です![]()
『木守り男』
この本の最初に収録されているお話です。
本編よりこの物語のキーパーソン、田代さんの見る夢の話がおもしろかったように思います。
眠るたびに夢のなかのストーリーがどんどん進んでいくという、ホラーの定番ですね~![]()
夢の中で彼は、同い年の少年少女とビルに収容されています。
ある日、彼はそのビルの最上階でよぼよぼのご老人を見かけました。それが、死ぬ寸前の自分自身の姿なのだと、彼は悟ります。
自分たちは一つ年を取るごとに一つ上の階にうつされるのだ、と。
そして、待っているのはビルの中でむなしく迎える最期。
何と言いますか、夢を見るごとに恐怖とか死に近づいていく感覚が素敵です。
この夢はこの小説全体を表しているかのような気さえします。
ページをめくるごとに、自分たちは何かとんでもない恐怖に向っているんじゃないか?と思わせるのが、この小説のすごいところなんだろうなぁ。
『悪魔を憐れむ歌』
はいっ、後味の悪いの来たーーー。
いや、後味が悪いって良い意味ですから。
これも、超王道な都市伝説めいた噂からストーリーが始まります。
その噂の内容は、
『聴いていると死にたくなるような声がある』
まさに王道。
実はこの小説全体は、推理小説要素もふくんでいるのですが、謎解きの方は「…?」って感じでした。
やや腑に落ちないところもあるというか。
その中でコレは一番推理小説よりだったかなぁというのが感想です。
でもやっぱり謎解きより導入部分のホラーっぽい感覚にグッときました![]()
「山から死者が来る」とか田舎の伝説めいた話は、薄気味悪いと言うよりも、なんとなくその怖さの源にはどうあがいても勝てないような恐怖を感じますよね。 …ね?
それが現代っぽいような都会っぽいような都市伝説と合わさってるから、ますますゾッとくるように感じます。
あらら。大分長くなっちゃってますね![]()
つづきは明日にでも書こうと思います。