「サヨナラ、荒尾競馬」 | 現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

野球・サッカーの実況歴は各1000試合以上、競馬実況数は15000レースを超えています。数多くのシビアな現場を経験してきた現役アナが「喋るスキル」を通して、貴方の才能をアッという間にパワーアップします!

史上稀にみる豪華メンバーで盛り上がる有馬記念。

スポーツ紙も多くの紙面を予想記事で埋めています。

そんな中、ひっそりと一つの地方競馬場が歴史に幕を降ろしました。

熊本県にある荒尾競馬場。

現存する地方競馬場で最も古く、また海の見える競馬場として屈指の景観を誇りました。

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ちょうど10年前、高知競馬場で「実況アナウンサーフェスティバル」というイベントに参加した帰りでした。

当時、共演していた博多在住のサッカーレポーターから電話が。

「競馬実況アナウンサーを九州で探している」という内容。

話を進めると「関西から通ってくれても構わない」とのこと。

地方競馬のイベント参加で「地方競馬を盛り上げたい!」という気持ちもあり「ぜひ、お願いします」と担当を請け負いました。

そこから数年間は僕も通いましたが、次第に若手も育ち、彼らにお任せしていました。

とても熱意を持って実況に取り組んでくれていただけに、僕以上に今回の廃止は無念だったと思います。

山形県の上山競馬場で「実況フェスティバル」に参加し、地方競馬の現状を目の当たりにしました。

そして上山競馬のフィナーレで現場に立ち会い、施行側に対するファンの怒声を聞き、涙を見ました。

実況アナウンサーには「お疲れ様~、ありがとう」というファンの言葉掛けがありました。

そこで競馬と共に「実況アナウンサーもファンに愛されている存在」なのだと実感しました。

その後、縁あって請け負った荒尾競馬場での仕事。

おそらく若手アナウンサーたちもファンに愛されたはずです。

贔屓目かもしれませんが、それくらい彼らは熱意を持って関西から荒尾まで通ってくれていたと感じています。

83年の長い歴史の最後の10年間に携われたことは、ありがたいことです。

そして、その間にお世話になった方々には感謝の言葉しかありません。

キサスキサスキサスという28連勝していた馬の連勝がストップしてしまったレースを実況したのが一番の思い出ですね。

「30連勝すれば全国区や!」なんて身内で盛り上がっていたんですが・・・(苦笑)


土曜日は「うまDOKI」に出演、この寒い中、ゲート前レポート担当です(>_<)


以上、スポーツアナウンサー寺西裕一でした。







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