前回の診察から1週間がたった。
この日は血液検査とレントゲン、血液内科の診察だ。
息子が肺が少し痛いと言うので大事をとってタクシーで病院に行った。
血液検査とレントゲンを終えて診察を待つ間にこの日に新規オープンするという病院内のコンビニに息子と行ってみた。
まだまだ病院にいる時間が長いから重たいものや保冷が必要なものは買えないな、と思いパンとお菓子を選んでレジに行く。
私は残額わずかのクオカードを使い切りたかったので店員さんにそれを差し出した。
カードを受け取った店員さんはひょろっと背の高い男性で細くて長い指をしていた。
彼はレジをするのは初めて、といった様子でカードを持ったまま隣にいた社員らしき人に助けを求めるように「これは…?」とたずねた。
社員の人は店員さんの横に立ち「カードをここに通して」「ここを押して」「こっちのカードはお客さまにお返しして」と手取り足取り教えている。
4月だから新入社員だろうか。
社員の人が私のほうに向き直り「使い切ったカードは破棄させていただいてよろしいでしょうか」と確認する。
ハイ、と答えて私は(大変そうだな)と思う。
お前のほうがな、と返されそうだ。
でも多かれ少なかれどの人も大変なのだと思う。
大変は大きく変わる、と書く。
今は大変だけど大きく変わって良くなるのだ、と思っておこう。
血液検査の結果に問題はなくレントゲンで見た肺の様子も大して変化がなかった。
炎症反応の数値は1週間前に6.08だったのが4.25に下がっていた。
息子を見ているぶんには治っている感じはしないが数値を見ると悪くはなっていないということで引き続きまた1週間様子見と言われた。
主治医が処方箋を作成し始める。
「先週サイトメガロの薬はもう飲まなくていいと言われましたが、胃腸の薬は必要ですか?」
私は以前から飲まなくていいんじゃないかと思っていた薬について聞いてみた。
「あぁ、これだけしっかりごはん食べられてたら要らないですね」
「それと血小板も普通にあるのでレボレードも要らないです。他は…必要ですね」
3種類減った。
何の薬であれ薬が減るのは嬉しい。