大量の寝汗と同じ時期にあった

もうひとつの異変は腰痛。


ある晩

息子は腰が痛い、とうずくまって

その場から動けない状態になった。


あまりの痛がりように

私と主人はびっくりして

いちばん痛みがましな姿勢をとりなさい、

と言ったが

「どう動かしても痛い」

そう言って動けないでいた。


「ママ、ちょっと腰もんで」

と言うので

「どこ押したらいい?」

「力強すぎて痛かったら言ってね」

と言いながら

私と主人でマッサージもどきのことを

したが効果はまったくないようだった。


息子は以前から

「オレ姿勢が悪いからか腰痛いわ」

と訴えることがあり

この日も私は

姿勢の悪さからくる腰痛がひどくなった

ものだと思っていた。


息子も

「前からこういうことあったけど

数時間でおさまるから大丈夫」

と言い実際に次の日には

今は痛くない、と言っていたので

さほど気にとめなかった。


息子が

「きのうのは腰痛というより

風邪のときの関節痛やと思う」

「腰だけじゃなくて股関節とか

他の場所も痛いときあるし」

と言うので

毎晩の寝汗とともに節々の痛みも

すべて風邪によるものと決めてかかっていた。


毎晩の大量の寝汗と発熱で

かなり体がしんどかったはずだが

朝になると熱は下がって

本人もただの風邪ならそのうち治る

とケロっとしていた。


風邪が治るまでおとなしくしてほしい

というこちらの気持ちをよそに

遊びたいさかりの大学生は

「友達と晩ごはん食べてから風呂に行く」

と出かけてしまった。

私は息子の体もさることながら

友達に風邪をうつしてしまわないか

と心配した。


翌日

きのう晩ごはん何食べたの?と聞くと

「ラーメン。大盛りにして

チャーハン付けたんやけど全然食えん

かって吐きそうになりながら食べた」

と返ってきた。

普段の息子なら

ラーメン大盛り、チャーハンに唐揚げも

軽く平らげるのに

やはり風邪で食欲減退しているのだ

と思った。