性格って、遺伝するものなのか、環境により形成されていくものなのか知っていますか
こんにちは。
獣医師のyouです。
登場人物紹介◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
:このブログの筆者です。虫歯の治療をしたら知覚過敏に。
なお、知っていますかについて答える気はない。
:動物看護師長。おたアヒドグーのママ。週5日出勤に昇格(降格)
何か悪いことは、大体、両親のせいにする。
性格はほぼ遺伝と思っていると思われる。
:おたま。5歳半児。勝ちにこだわるが、わざと負けるという技も習得。
:アヒル先生。3歳児。座右の銘は「他力本願」
:ドグーさん。マザコンofマザコン。1歳半。座右の銘は「漁夫の利」
:今日の主役。
:色々と訳があってここに集まってしまった動物たち。
:ハリネズミのくせに丸くならない、良い性格。
病院ハリネズミのうにこ。両親もこうだったのだろうか。
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アヒル先生はできないことがあっても困らない。
「できないの」
「はいはいはい、こうやって、こうやるの。」
「お片付けやってねーーー」
「アヒル先生ねーお片付けしたよ(←やってない)」
バタバタバタ 「あれもこれも置きっぱなし」と言いながらお片付け。
なんだかんだ周り(というか、おたまちゃん)がやってくれてしまう。
やらなくて済むのでできるようにならない。
あー、ポンコツってこうやって出来上がっていくんだな
と日々感じています。
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多発性骨髄腫の最終話です。
かなり難しい病気のお話です。
ようやく治療のお話に入ります。
せっかくなので、具体的なお薬の名前も出しながら解説していきましょう。
前回までのお話
【イヌ】多発性骨髄腫ってどんな病気?①
【イヌ】多発性骨髄腫ってどんな病気?②
*治療は、本人の状況や文献に合わせて検討していくものです。そのため、ここで解説するのは治療の一例となります。
○どんな治療法がある
腫瘍細胞に対して抗がん剤を使用していくことになります。
これに加え、状況に合わせて対症療法を行なっていく…というのが治療の流れです。
①メルファラン
多発性骨髄腫の抗がん剤として使用されているのがこのお薬。
ほとんどの場合で、このお薬から開始されます。
商品名はアルケランと言います。
アルキル化剤という分類に含まれる抗がん剤。
人でも多発性骨髄腫には同じお薬を使うみたいですね。
使い方としては、毎日飲ませていく方法と、短期間飲ませて休薬させてを繰り返す方法が提案されています。
骨の痛みは1ヶ月ほど、貧血や高カルシウムは長くても1.5ヶ月ほどで改善してくると報告されています。
②プレドニゾロン
アトピーの時にも使う、ステロイドです。
メルファランと一緒に使っていくことが多いです。
一般的に、おしっこの量が増える、食欲が増える、胃腸炎を起こすといった副作用があります。
③シクロホスファミド、クロラムブシル、ロムスチン
いずれも抗がん剤となります。
あまり情報は多くないですが、これらのお薬でも効果があったという報告があります。
他にも、様々なお薬で治療検討はされていますが、スタンダードな治療と呼べるものは多くありません。
なお、メルファランやプレドニゾロンを使用した治療では平均して1年半ほど生きることができたという報告があります。
また、プレドニゾロン単体での治療は7~8ヶ月ほどの生存期間だったそうです。
○ただし、完治は稀
ここで重要なのは「完治」という言葉の使い方です。
完治とは、治療をしなくても再発しない状態のことを言います。
「手術で腫瘍を取り切れて転移もしていない」とか「抗がん剤ですべてのがん細胞を倒し切った」場合のことです。
残念ながら、多発性骨髄腫において完治は非常に稀と言われています。
いつかは治療が効きにくくなり(治療抵抗性となり)死亡してしまう病気です。
あれ、先生に聞いた話と違うぞ
と思った方、「寛解(かんかい)」とごっちゃになっているかもしれません。
寛解は、がん細胞が一時的に小さくなったり無くなったりして、症状もない状態のことを言います。
治療により、この状態をできるだけ長く維持していくのが多発性骨髄腫の目標となります。
○治療継続のために定期的な検査が必要
治療の中心は抗がん剤となります。
もちろん、副作用があるので状況によっては使用を中止しないといけないこともあります。
特に骨髄抑制と言って、血液細胞が作られなくなる副作用が出ることがあるので、定期毛機な血液検査が重要となります。
『時間が無い方はここを読めば大体OKのコーナー』
・メルファラン、プレドニゾロンを使用した治療がスタンダード
・完治は稀だが、治療によって1〜2年は生きることができる
・お薬には副作用もあるので定期的な検査が必要
これで大体完璧ですね
稀な病気のため、発見に時間がかかる場合があります。
どんな病気でもそうですが、早期発見のために健康診断を受けると良いですよ
では、また来週
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知らなきゃよかった生き物の不思議のコーナー
「サバクトビバッタの主食は○○○」
サバクトビバッタってアレです、たびたび大発生して作物を食い荒らしてしまうと言われているあいつらです。
なんと、交尾と産卵を繰り返しながら移動し、5000kmもの距離を移動するとのこと。
日本で言えば、北海道から沖縄に行って、また北海道にギリ戻って来れないくらいの距離ですね。
いった先々で食い荒らしてしまうので、当然自分たちの食べるものもなくなります。
そうすると、共食いをすることで腹を満たします。
ただただ、ヤベェですね。
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