私への鑑定依頼で「ある占い師さんに言われまして…」。そう切り出す人がけっこういます。「何占いで?」そう訊くと答えられない。すごく大切なことなのに。
あなたが体調不良で、医師に診てもらったとしましょう。 えーと。あれは何科のドクターだったかなあ。 そんな事はあり得ません。皆さんが占いで観てもらったら。と言うより、会う前にかならず占いの種類を知ってください。せめて、生年月日をベースにしたかどうか。それだけでも…。
では、黒柳徹子さんが語った自身のエピソードを。
... わたしが音大生だったころ。学校からの帰り道に占い師さんがいました。気になって観てもらったんです。すると、「貴女の結婚時期はすごく遅いけれど、名前は津々浦々に知られるようになります」
ツツウラウラって? それがどういう状況なのか、判らなかった徹子さん。後年になって「寒そうにしてた、あのオジサン。すごく当たってました」
それはどんな占いでしたか、徹子さん。命卜相(めいぼくそう)の、どのジャンル? 私は知りたいです。ともあれ、占い師のことばを英訳しましょう。
「津々浦々に知られる」をどう扱うか。Exactly, everyone in the county will come to know your name. で文句なし。私が外人占い師だったら、こう言います。
I should say that you will marry very late. However, you will be a household name when the time comes.
日本じゅうの家庭で知られるくらい有名。そんなイメージです。実際、そうなりました...。
人生劇場ディレクター 高野 晴夫