3月6日の放送をもってフジテレビ系『アンビリバボー』を卒業した剛力さん。自身の「20代ぜんぶを過ごした」番組への思い入れを語りました。
「最後の最後までバナナマンのお二人に頼りきり。そんなわたしを見守ってくださって。この番組から学ぶこと、人として学ぶこと。それがたくさんありました。MCなのに、いつも勉強させていただいて」
そうなのですね。では、これを英訳しましょう。
I was piggybacking on Bananaman until the very end. They watched me with father’s eyes. I have learned a lot from this show. I was the MC, but also a student of humanity.
動詞としての piggyback は「おんぶにだっこ」。甘えているイメージです。
「見守る」をどう扱えば…。 watched me over だと、彼女を見張っているような感じ。with warmth を付ければ「温かい目で」。剛力さんはバナナマンから、何かアドバイスをもらうこともあったでしょう。そんなニュアンスを狙って私は、with father’s eyes にしました。
それより難しかったのは「人として学ぶ」。具体的に剛力さんは何を学んだ? 人付き合いのルールとか、問題への取り組み方とか。番組の内容から学んだかもしれません。なにしろ、テーマが『奇跡体験』。それらをすべてひっくるめて「人間らしさ」と解釈した私。humanity を採用しました。
ところで、いつか宇多田ヒカルさんが言った「人間活動」。英語が堪能な彼女は、これをどう言ったでしょうねえ。
I am going to break from work for a while. No, it’s not a retirement or just a vacation. I want to look at myself, want to know the real me as a human.
みたいにサラリと仰ったかどうか…。
人生劇場ディレクター 高野 晴夫