29話 恋人でいたい | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

あの頃の自分の中で直樹はなによりも大きな存在になっていた。


何をしていても直樹の顔が頭によぎる。それは自分の趣味をしている時であっても。


由紀は何事にも、集中できると自負していた。


これをやる。そう決めたら、それが終わるまでは他のことを一切考えることはない。


人よりも数倍の集中力を持っている由紀はそのおかげでテストの点数もいい。


なのに・・・。


「テストを返却する!」


社会の山田先生が机でテストを整えながらそう言った。


教卓の上で光るその頭で、いつも由紀はにやけてしまうのだけれど、今日は笑えない。


テストの点数が不安でならない。


一学期最後のテスト。三学期制であるわが校では前回やった中間テストと今回のテストで一学期の成績が付く。


かなり大きなテストだ。大学に推薦で入ろうとしている由紀にとっては特に。


1人ずつ、名前が呼ばれて呼ばれた生徒は教卓まで行ってテストを受け取る。


「山口!」


自分の名前が呼ばれた。


「はい」


由紀は返事をして、教卓まで行く。


そして、テストを受け取り、点数を見る。


(やば・・・)


82点。得意教科の社会でこれとは・・・。


由紀が一番得意にしている科目は社会。その社会では毎回90点はとれていた。


それなのに・・・。


今回は勉強しなかったという訳じゃない。


前回やったのと同じぐらいの勉強時間だ。それに、難易度が変わったわけでもない。


「平均点は65点だ!」


中間テストとさして変化はないのだから。


直樹のせいだな。他に理由は思い当たらない。


由紀はため息をつきながら、点数が隠れるようにテストを折って、机の中にしまった。


テストの解説が始まる。みんなが、回答をテストに赤ペンで書き込む中、由紀は1人、うずくまる。


恋の病。そんな馬鹿げたものに犯されているんだな。


眼を閉じて、頭の中をクリアにすると、いつも最初に出てくるのは直樹。


好きすぎて、嫌になる。好きすぎて、好きすぎて、もし、彼がいなくなった時のことを考えると、泣きそうになる。


他の女の子と歩いてたり、談笑してたり。きっとそれだけでも、胸が痛むだろう。


そういったことを考えれば考えるほど、不安になる。


「じゃあ、またね」


電話でそう言われた時、もう少しだけ。そう言いたくなる。


「もう終電だから、帰りなよ」


最終電車、帰らなくてはいけない。どうせまた明日会える。思っていても、嫌だ。拒否したくなる。


したところで、何も変わらないのに。




キスまでしかしたことのない関係。


まだ、大人の世界に踏み入れてない関係。


先に進みたい。直樹はそう思っているのだろうか。


由紀は思っている。先に進んで、一つになって。彼を繋ぎとめたいんだ。


『したい』わけじゃない。ただ、襲ってこない彼に・・・不安が募るんだ。


『したい』と思ってないのかなって。もうすきじゃないのかなって。


襲ってほしい。


恋人であり続けるために。





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こんばんわ。


すいません。更新遅れました。


次回は金曜日、7時にちゃんと更新しますので><


あと、体の方ですが、そこまでひどくはないです。


軽い鞭うち程度です。


だけど、今は安静にしようと思ってます。