26話 it can set to love -- absolute | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

なぜ人は絶対という言葉を使いたがるのだろう?


たしかに、絶対というものは存在する。けれど、その言葉を使えるのはごく少数だ。


大概のことは、絶対などと言えるはずのないものばかり。特に、人々が抱く恋愛感情。これは変わりやすいものだ。


「ずっと」とか「永遠」とか「絶対」とか。


それにかかわる約束は守られることはほとんどない。人の心を繋ぎとめるものなど、存在しないんだ。


なのになぜだろう?その言葉で安心してしまうんだ。


まるで虚飾のようなその言葉に。





直樹は戸惑いながら、欲しい物、遠慮しないで言ってよ。そう言った。


「私の欲しいものはこれなんだよ」


キスはあいさつ程度とか、セックスなんて初デートでするとか。


同じ年の人でもそんなことを言うけれど、由紀にはそれは考えなれない。


相手に触れることが幸せで、それ以上のことは今は見えない。


ただ手を繋ぐだけでも、それは奇跡。


好きな人と触れ合えているのだから。


「わかった」


困惑した表情を浮かべながら、恥ずかしそうに直樹はシャツの裾で自分の手を拭いて、手を伸ばす。


差し出した由紀の手に直樹の手がそっと重なった。


触れ合う2人の手。


直樹は、遠慮がちに力を入れて、由紀の手を握った。


弱々しいその握手は今にも解かれてしまいそうで・・・。


離したくない。直樹を感じていたい。


胸にこみ上げてくる感情は大きく、切ないもの。由紀は力を込めて、握り返した。


愛おしい。けど、苦しい。


思い描いていた恋愛は毎日が笑顔でいられて幸せなものだった。


数日に一回デートをして、他の日はメールをして。毎日2人は繋がっていて、好きって恥ずかしがることなく言いあえて。


お互いの考えていることが言葉にしなくても分かって。


「おはよう」とか「お休み」とかそんな一日の始まりと終わりの瞬間を電話とかで共有できるような・・・そんな日々。


けれど、実際に恋愛をして見ると、そんなものは幻想にすぎないと思い知らされる。


恋をしていて、笑顔になれる瞬間は苦しむ時間よりも短い。幸せだと感じれることはそんなに多くはないんだ。


今もそう。好きな人が傍にいる。触れている。なのに悲しみで感情があふれ出しそうなぐらい辛い。


胸に残る不安や悲しみの負の感情は、収まることなく、脳にまで駆け巡り、そのことだけで頭をいっぱいにさせる。


直樹がいなくなってしまうのが不安でしょうがない。。いつか、自分が特別じゃなくなって、他の人に惹かれてしまって。


隣にいるはずだったのに、気付けば、他の人の隣にいて。


今はこうして手を握っているけれど、いつかこの手は解かれて、他の人と手を握っている。そして、なかなかできなかったキスだって済ませて・・・。


そんな未来がいつか訪れる。


「いなくならないでほしい・・・」


口に出すつもりはなかった言葉が自然と漏れる。


そして、悲しみを具現化したものが滴となって眼から落ちる。


「いなくならないよ?」


どうしたの?困り顔を浮かべて、直樹は聞く。


閑散としている公園の中で、2人の対話だけが響いている。


2人を照らす街灯は少し離れていて、辺りは薄暗い。生温かい風は微かに肌を掠めて何もなかったかのように消えていく。


「・・・絶対?」


涙と暗さで視界がぼやけて、直樹の顔が性格に浮かばくなる。


「絶対」


迷いなく言った言葉をどんな表情で言ったのだろう?


微笑んでいたのか、真剣な顔だったのか。


それは分からないまま、由紀は「ありがとう」と言った。


その言葉自体に安心したんだ。


直樹はずっと自分のそばにいるって。




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今日のタイトルは「恋愛における絶対」です。


ずっと、一緒。そんな言葉は叶わないことが多いのかなって僕は思います。


大人になれば、また違うとは思いますが、学生のうちはそんな言葉軽々しく言っても、


叶わない前提にと・・・ww


今日の小説は少し短かったです><


次回は明日。通常ブログ更新します。