キスにどんな意味があるのだろう。
唇を合わせるだけとか、舌を入れるとか。
様々な形があるけれど、それぞれにどんな意味が含まれているのだろうか。
手を握るよりも、優しさを感じれない。
抱きしめ合うよりも、温もりを感じれない。
けれども、恋愛の順序ではその二つよりも後に来るものだ。
キスをすると何かが変わるのだろうか。
何もわからない。
だからこそ、キスがしたいと思う。目の前にいる好きな人と。
そして、キスにふくまれる意味を知りたいと思うんだ。
言葉以外で「好き」と伝え合う行為。
手の平よりももっと無防備で柔らかい場所。
そんな場所で触れ合う意味・・・。
ねぇ・・・教えて?直樹。
キスがしたい・・・。
こんなこと考えている自分はなんだか痴女みたい。
直樹はどうなんだろう。
キスしたいと思ってくれてる?
それとも、まだいいや。なんて思ってる?
由紀は頬杖をつきながら直樹をじっと見つめる。
直樹も由紀を見て、視線が重なり合う。
ドーン・・・ドーン。
一番、目を魅かれる花火。けれど、2人にはまるでただの景色の一部でしかないように、視界には入らなくなった。
何も言葉を発しず、花火の音だけが辺りを包む。
・・・もう、分かるよね?
心の中で呟いたその言葉が通じたのか、直樹は苦笑しながら大きく一つ息を吐いた後に、由紀。
そう由紀の名前を呟いた。
そして、続けて「キスしていい?」
由紀は何も言わずに小さく頷いて、そっと目を閉じた。
暗闇の中に花火の音だけが耳に届く。
由紀は息を止めた。
そして・・・
あ・・・。
ゆっくり唇が触れた。
1秒・・2秒・・・3秒と経って触れた唇が離れる。
ただただ、触れるだけのキス。
それでも、ドクン・・・ドクン・・・。
胸の鼓動は高鳴る。
由紀は目を開けた。
そこには、頬を赤く染めた直樹が苦笑いを浮かべながら由紀を見ていた。
「上手く出来たかな?」
「何が正解か分かんないよ」
「それもそうだね」
「でも、すごく嬉しかった」
「そっか。安心した」
直樹は笑顔を向けた。
ファーストキスはレモンの味がするんだって。
でも、違ったなぁ。
私のファーストキスはさっきまで直樹が飲んでいたオレンジジュースの味がしたんだ。
ファーストキスは人それぞれ特別で。
皆別々だからこそ、大切な思い出になる。
多分、このキスのこと、一生忘れないだろうな。
由紀はそう思いながら、直樹の手を握り、花火に視線を戻した。
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虚勢を張っているのは辛いだけ。
でも、張ることも大事。
だから、張らなくてもいい、そんな逃げ道である相手がほしいって思うんだ。
7時更新です。
眠いですww
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