15話ファーストキス | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「え・・・」


言葉に詰まる。


真正面からこんなことを言われたのは初めてだった。


「だめ・・・かな?」


「そんなことないけど」


悠太は一旦菜穂から視線を外す。


「言われるとすごくやりずらい・・・」


「じゃあ、言わなかったらしてくれた?」


少し不満そうに睨みながら菜穂は悠太に問う。


外で車が大きな水しぶきを上げて通り過ぎていく。


どうやら雨が降っているらしい。


「多分・・・」


確証の持てない自信のない言葉。


これは工程を意味するより否定を意味する。


「・・・やっぱ、佐野君は草食系だよね」


棘のない嫌味を菜穂は口にする。


「そうだね」


否定はしない。そこは自覚をしているからだ。


綾音の時もその前の彼女の時も、キスをするのはそんなすぐのデートじゃない。


一か月。それくらいの時を経てからしていた。


それもすべて、相手から。


みんな口をそろえて言う。


『悠太君からのキスを待ってたんだけどな』


手をつなぐことも、抱きしめることも、キスをすることも。


自分から行うことはまずない。


最初だけ・・・。


二回目以降は自分から行うのだが、初めてはすべて相手に任せてしまう。


初めては怖い。『いやだ』そう否定されるのが怖い。


焦って次のステップへ進んで、拒絶をされたら・・・辛いんだ。


「佐野君はキスしたことあるんだよね?」


「まあ・・・一応は」


「何人と?」


間髪いれずに菜穂は質問を重ねる。


何人と・・・。悠太は今までに付き合った彼女たちの顔を思い返し、その中でキスした人数を数える。


「・・・いいたくない」


「まさか、二桁とか?」


「さすがにそれはない」


苦笑しながら悠太は答える。


有りえない人数。第一、二桁も付き合った人数自体いない。


「でも、したことあるんだよね?」


「そうだね」


ソファに座る2人の距離は依然として近い。


「だったら・・・教えて?」


菜穂の唇が悠太の視線に入る。


あまり赤くなく、自然体に近い小さな唇。


「わかった」


悠太はそう言って、菜穂の顔に近付き、そっと唇を重ねた。


潤んだ感触が、少しの温かさが伝わる。


悠太はゆっくり唇を離して、菜穂を見る。


「どう・・・だった?」


悠太が聞くと、菜穂は下を向き、すごいドキドキした。息を大きく一回吐いた後にそう言った。


そして、悠太の手を握り、顔を上げる。


「私今ね、生きてて一番幸せ」


顔を赤らめながら言う菜穂に、悠太の顔も赤く染まった。


これが、悠太からした最初のキス。


今までしたことないぐらい緊張したキス。


それが菜穂との間で交わされた・・・。




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午前中には程遠いですね。


申し訳ありません。


ただ、今日は更新しなけらばということで・・・頑張りました。


次回は月曜日になります。


時間は・・・未定ですww


決まったら、なうで呟きますね。


・・・ファーストキス。いい響きですよねww


僕は菜穂ほどではないですが、結構遅いですw


ちなみに、このファーストキスというタイトルには二つの意味があります。


なんでしょう?w


ではまた月曜日!!!