10話 忘れないために | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

二度と手の届かないものだと知って、想い知る。


相手の大きさに。大切さに。


失っちゃいけないものだった。


ずっとそばにいてほしい・・・。


いくら願ったところでそれは叶うはずはない。


アドレスを消された。その事実によって。


辛そうな顔をしていた。


自惚れ何かじゃなくて、恋人出会った以上、そしてその顔を見ればわかる。


悠太はまだ自分のことを好きでいてくれているということが。


もしかしたら、まだ悠太は好きでいてくれているかもしれない。


だったら・・・。


アドレス帳に悠太の名前はまだ残っている。


アドレスは変えるのは簡単だから、繋がる可能性は低いが電話ならそう簡単には変わらない。


かけようか・・・?


いや、違う。そうじゃない。


綾音は思い直す。


それじゃあ、だめなんだ。


悠太はきっと今、新しい道に進もうとしている。


綾音をあきらめて、違う未来を。


違う相手と。


悠太には綾音はもう必要ないんだ。


そう考えると、もう追いかけることはできない。


もう、綾音は必要ない。そう告げられることは嫌だ。


今以上にきっと・・・痛みを味わうことになるから・・・。


「それに、違うじゃん・・・」


綾音は呟いた。


誰という訳じゃない。自分の中にいる、悠太が大好きでしょうがない自分へ・・・だ。


アドレスを残した理由は、そんな期待の持てる甘いモノのためなんかじゃない。


その名前を見ることで。


そのアドレスを見ることで。


初恋の人を忘れないため。初めての恋人のことを忘れないため。


彼との楽しかった思い出を忘れないため。


そして・・・


自分が犯した過ちを忘れないため・・・。


そのために、悠太のアドレスがある。


綾音は携帯を閉じて、目を瞑る。


「綾音・・・」


悠太が自分の名前を呼ぶその絵が浮かんだ。


一ヶ月経ってもその色は褪せることはない。


むしろ、前より濃く、鮮明に描き出されている。


そんな幻想の悠太に綾音は小さく呟く。


「あの時はごめんね。ほんとはね。私、今も悠太君のこと好きなんだよ・・・」


そんなセリフを受けて、彼の表情は少し変化する。


その表情は自分の望んでいた嬉しそうな顔ではなく・・・


寂しそうな顔。


「なんで・・・そんなこと言うんだよ」


責めるわけでもなく・・・静かに、少しだけ冷たく。


悠太は呟いた。


「ごめん・・・でも・・・」


「もう俺さ、彼女いるんだよ。綾音のことは見れない・・・」


そう言って、悠太は綾音に背中を向ける。


「待って・・・待って!!!」


叫ぶその声は・・・悲痛なその声は悠太には届かない。


虚しく、あたりに響くだけで。


暗闇の中、取り残される自分。


夢の世界であるのは分かった。


だって、自分をこうやって見ることができるのだから。


自分の背中は虚しさと寂しさで満ち溢れていた。


顔を見てみる。


どうしようもなく辛そうで、今にも泣きそうで・・・。


そんな想いをするなら、別れを切り出さなければよかったのに。


馬鹿だなぁ・・・。


「そんな、泣くくらいだったら別れなければよかったのに」


別れを切り出した方が泣くって最低だよ?そう言った。


「だって・・・だって・・・」


夢の中にいる幻の綾音は言葉を紡ぐ言葉ができない。


子供のように、見つけられない言葉に嘆いて・・・そして泣いて。


「後悔してる?」


「うん」


「だったら・・・次する恋は、後悔しないようにしなくちゃだね」


諭す自分は大人びていて。


夢じゃなくて、現実でこうならないといけない・・・。


綾音はそう思った。




大切なものは二度と戻らない。


それでも、もし会えたときに。


潔く、別れを承諾してくれた君のためにも。


笑って話せるように・・・強くなりたい





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更新時間・・・すいません。


勉強しに友達の家にいたので・・・。


ストックがへってきた!!


やばいなww


次回は明後日の11日。


7時に更新します!!!!!