7話 今でも一番の | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

夕暮れ。


街灯の明かりが付き始め、景色に変化をもたらす。


「やっぱ、冬は暗くなるのが早いね」


麻衣は空を仰ぎながら言った。


「そうだね。早く帰んなくちゃ」


綾音が冗談ぽく笑いながらそういうと、急かさないでよ。麻衣がそう返した。


街並みを歩きながら、2人は良さそうな店を探す。


「どこがいいと思う?」


「・・・私に聞かれても」


原宿はよくわかんない、綾音はそう続ける。


「じゃあ、どこで買い物してるの?」


「ん~・・・適当に」


思案した結果、出たのがその言葉だった。


別に、服とかそういうものに興味がないわけではない。


もちろん、高校生だしオシャレをしたいとは思う。ただ、他の人との価値観の相違。


綾音にはブランドなどというものにはこだわりがなかった。と同時に、『場所』に興味がなかった。


大都会でなければ自分に似合うであろう、可愛いと思うであろう洋服があるという訳ではない。


家の近くの洋服屋だってそれなりに、自分に合うと思う服はある。


わざわざ都会に進出してくる必要はない。


服はデザインと色と形。ここで買ったとかこのブランドだからとか、そんなものはどうでもいい。


「適当なんだ?」


「うん」


綾音は頷く。


「ふ~ん・・・あ、てか喉渇いた」


自販機あるから、ちょっと買ってくる。麻衣が言った。わかった、綾音が言うと、綾音は何か飲む?麻衣がそう返す。


「じゃあ、ココア・・・じゃなくて紅茶かな」


「あれ?お気に入りのココアはやめたの?最近飲んでないけど」


首を傾げながら麻衣は不思議そうに問う。


「なんでもいいじゃん。じゃあ、お願いします」


「りょーかい」



麻衣が買ってきてくれた紅茶を飲みながら歩いていると、後ろから、すいません。声をかけられた。


「はい?」


振り向くとそこには2人の男性。1人は茶髪で短めの髪。ピアスを開けていて少しチャラそうなイメージがある。もう1人は長髪でこちらもピアス。


2人とも、清純そうな見た目とは程遠かった。


少し嫌な予感がする。


「今時間ありますか?」


長髪の方が笑顔を浮かべて聞いてきた。


「ないです」


綾音は即答する。


「少しでいいんで」


「すいません、急いでるんで」


綾音は麻衣の手を引いて、その場から離れた。




「ナンパだね」


初めてされたかも、麻衣はあははと笑いながら言った。


「私ああいうの嫌い」


ムスッとした表情で綾音は言った。


「綾音は清純な人が好きなんだっけ?」


それに対して、麻衣はいたって平然だった。


「うん。麻衣はああいうのでも大丈夫?」


「まあ、いけなくはない。私の彼氏茶髪だし」


ピアスは開けてないけどね、麻衣がそう続けると高校生が茶髪って大丈夫なの?綾音が怪訝な表情で返した。


「公立だから大丈夫なんじゃない?よくわかんないけど」


「茶髪の人が好きなの?」


「いやいや。私は単純にその人が黒髪でも茶髪でも気にならないよ。それが似合ってればね。私は誰かさんと違って外見だけで判断してないんで」


「私だって・・・!」


反論しようとして口ごもる。確かに、自分は内面を重視している。顔なんてものよりもよっぽど。


優しさ、寛容さ、包み込む温かさ。


それらが第一優先ではあるが、茶髪は嫌悪していた。


その理由はきっと、内面もよくないという先入観があるから。


茶髪にしている。ただそれだけで、決めつけていたんだ。


「茶髪の男性と付き合ってみたら?」


麻衣が言った。


「その人に悠太君以上の優しさがあったらね」


何となく麻衣に負けた気がして、綾音は強気にそう返した。


その言葉には、悠太以上に優しい人はいない。そう決めつけるものでもあった。


悠太は綾音にとって、今も一番で忘れることができない大切な人・・・。


消せない・・・記憶の中の人。




にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村

↑ ↑ ↑

押してください~!!

励みになるので



次から、三回にわたって別れた時のことが描かれます。


伏線は一応・・・ありますww


別れた理由、想像してみてください。


多分、みなさん、そんなことで?とかいう疑問を抱くと思いますww


次の更新は4日の午前7時です!!