91話 絶対に渡さない。  | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side隆弘~


裕哉さんと理菜の関係は何なのか。


今の俺には全然わからない。


ただ、言えることがある。


この二人は間違いなく・・・特別な関係にあるってこと。


その特別がどれほど大きなものなのかはわからないけど。


俺より大きいかもしれないし小さいかもしれない。


前者だったらどうしようか。


俺よりも大きな存在だったら。


彼氏という存在はあまりにも脆い。


所詮それは形のないものだからだ。


結婚とかをしていない限り、その関係は一瞬にしてなかったものにできる。


まあ、なにがいいたいのか。


単純に言えば不安であるってこと。


理菜が僕のことをどう思っているのか。


これからも付き合っていく。


そう言ってくれるのかどうかが。


不安で仕方ないんだ。


今この瞬間も。


裕哉さんから、俺と理菜の関係を聞かれて、正直に答えて。


その時点で彼女の心はずいぶん廃れていた。


それでも、俺は攻めるように彼女に質問をした。


分かっていたんだ。


その質問で彼女をさらに苦しめることになることぐらい。


だけど、これは聞かなくちゃいけなかった。


聞かないで曖昧にしちゃいけない問題。


先に進めないんだ。


俺も理菜も裕哉さんも・・・きっと・・・。


「ん・・・と・・・」


案の定、理菜は答えに詰まった。


すぐ答えられないということは・・・。


もうすでに、一番最悪の展開は頭の中に浮かんだ。


昔から。


小さいころからずっと好きだった人が目の前からいなくなってしまうという・・・。


最悪のシナリオが。


悪夢のような筋書きが。


「じゃあ、恋人だったら?」


裕哉さんの言葉に無意識に自分の体がビクッと反応した。


恋人。


その言葉は嫌な言葉だ。


違う男から聞きたくない言葉。


胸がどんどん・・・締め付けられる。


自分は弱い。


きっと振られたら。


別れを告げられたら。


この人にとられたら。


俺はきっと立ち直ることができないだろう。


絶対に・・・渡さない・・・。


俺は裕哉さんをじっと睨みつけて


「理菜に決めてもらう。俺を取るか裕哉さんを取るか」


それはまだ自分の意思で決めることができない言葉。


「二股は咎めないの?」


「咎めますよ。でも別れようとは思わない」


「なんで?」


俺はその質問にドラマのような決意の一言を口にした。


それは真剣で、今まで一度も彼女に伝えたことのない本気の言葉。


今まで恥ずかしくて「好き」としか言えてなかったけど・・・。


照れることもなく、恥じることもなく。


ドア越しの理菜にも聞こえるように。


「俺は昔から、理菜しか見てなかったから」


まっすぐ裕哉さんを見て、宣戦布告をした。


俺には理菜しかいない。


他の女の子なんてありえない。


あなたとは違う。


理菜は・・・渡さない・・・。


色々な意味を含めての一言。


それは間違いなく、裕哉さんに伝わっただろう。


そして・・・理菜にも・・・。



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話を進めず隆弘編ww


隆弘がどんな思いでこの言葉を口にしたかを書きたかったので。


さぁ、このシーン。


明日か明後日には理菜がどちらを選ぶのか決まります!!!