「そういえば、裕哉って麻奈ちゃんと付き合ってるんだっけ?」
休み時間、翔太が僕の机の上に座って、見降ろしながら聞いてきた。
「急になんだよ」
「いや、気になったんだよね」
軽い感じの彼の言葉。
普段通りの翔太。
翔太は何事にも基本的に軽い。
勉強も恋愛もスポーツも。
恋愛以外は軽いとは言わないか。
適当。
この言葉が一番似合うだろう。
すべてに適当なイケメン。
適当と言っても、何でもできる。
すべてを才能でどうにかする男だ。
才能があってイケメンで。
もてる要素がつまっているこいつは当然・・・
すごくもてる。
羨ましい?
うん。当然。
才能にあこがれるんだ。
才能は努力じゃどうにもならない。
生まれ持ったもの。
それだけで、優越感を得られる人。
ずるいなぁ・・・そんなことを思う。
僕には、才能がないから。
「人の恋愛を気にするなよ」
「親友の恋愛は気になるだろ」
「親友・・・ねぇ」
僕は見下ろす彼に、不満そうな表情を見せた。
「あれ?違った?」
彼はおどけた表情を見せた。
なんとなく・・・
むかつく。
「どうだろうね。ていうか、僕の恋愛より翔太はどうなんだよ」
話を逸らす。
「俺?俺はいまいち」
「いまいちって何だよ?」
「いまいちはいまいちだよ」
「残念ながら意味不明だ。いるのかいないのかどっち?」
「いるよ~」
「初耳だな」
少し驚いた。
翔太は今まで彼女がいるなんて言わなかったから。
いるのは、女友達やらセフレやら。
あんまりいいこういう関係ではないものばかり。
翔太は前にそれでいいって言っていた。
彼女はいらないって。
彼女という特定の人物を作らなくても、同じ行為はできる。
感情があるかないか。
それだけの差だって。
感情なんて余計なものが入ると、面倒くさくなる。
僕もそれに同意した。
その通りだと思った。
現に僕は昔にそう感じたから。
感情を入れた恋愛はめんどくさい。
同意する一方で僕は翔太とは違うところもある。
あいつは彼女を作らないが、僕は作る。
『特定』の人物を。
それは、相手に好きって思ってほしいから。
そういう相手がほしいから。
あいつはやるだけでいい。
僕は、相手に好意的に見てほしい。
自分が好意的に見てなくても・・・。
・・・翔太も純粋な人から嫌な奴だが、僕もあまり人のことを言えない。
「言ってなかったっけ?」
「ああ。初めて聞いた」
「言ったと思ったんだけど」
おっかしいなぁ~。
と言わんばかりに頭を掻く。
「てか、いつからなんだ?」
「めちゃくちゃ食いついてんじゃん」
翔太はからかうように僕を見る。
「親友の恋愛は気になるんだよ」
僕はさっき翔太が言った言葉と全く同じことを言う。
「人のセリフを取んなよ」
「いいから教えろ」
「え~・・・」
日常的な会話。
この後彼からどんな言葉が出てくるか楽しみだった。
だけど、出てきた言葉は僕の恋愛観を覆し、
考えさせるような言葉。
翔太らしくない言葉だったんだ。
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更新遅くなりました。
すいません・・・。
そして、コメントもまだ返信できていないという・・・。
あ~・・・。
今何もする気が起きないんですよねww
おかげでストックがあと一つしかない・・・。
何とか頑張ります!!
明日は32話「好きの意味」です!