9話 送りますよ | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

その好きだった相手と出会ったのは小学生の頃。


その頃は恋愛感情とかなく、仲良くしていただけの相手だった。


けど、中学生になってから急に意識するようになる。


昔は仲良く話していたのに、急に話せなくなる。


席が隣になった時もあった。


あっちは昔と同じように話してくれる。


でも、僕は妙に意識してしまって返事が上手くできない。


見事なまでのチキンぶりだった。


そんなこんなで月日は経過していって・・・。


卒業を迎える。


想いを伝えられれないまま。


本当は想いを伝えようと思った。


卒業式の日に。


だけど、その前日だ。


彼女は違う男の子のと一緒に歩いていた。


結局ーー。


僕の初恋は相手に何も伝えることができずに終わったわけで・・・。


それを今になっても引きずってる。


ただそれだけ。


僕は今でも彼女が好きだ。


でも、もう会うことができない彼女のことは諦めるしかない。


だって彼女の家も知らなければ、連絡先も知らない。


それに・・・今さら。


そう。


それが分かってるのに引きずってるんだ。


諦めているはずなのに・・・好きなんだ。


僕が好きなのは、一生でただ一人。


なんて、そう決めつけているんだ。


これが理由。


人を好きにならない、馬鹿で意味の分からない理由。


相手の顔ももうおぼろげになっている。


それでも、相手のいいイメージだけが残っていって美化されていって・・・。


どんどん好きになっていく。


忘れられなくなっていく。


人って会えない時の方がその人を思う気持ちが強くなるらしい。


だから、よくあるカップルだと別れてから相手の大きさに気づいて、よりを戻すとか。


そういうのがよくあるって聞くんだ。


こういうのを聞くと、なんで別れる前に相手の大きさに気づかなかったんだろう。


なんて思う人もいるだろう。


僕もそう思うけど・・・。


でも、そういうものなんじゃないかなって。


まあ・・・。


僕は付き合ってもいないからよりを戻すも何もないんだけどさ・・・。


女の子と一緒にいるのに、他の女の子のことを考える僕って最低。


彼女はご飯を食べながら怪訝そうに僕を見る。


「話・・・聞いてますか?」


「え・・・ごめん。なに?」


「何の考え事ですか?」


「何でもないですよ」


「ふ~ん・・・」


拗ねてしまっただろうか?


僕らは少しの間無言でご飯を食べる。


そして・・・。


「もう、10時ですね」


彼女が時計を見ながら言った。


「そうですね」


僕も手首につけていた腕時計を見た。


ずいぶんボロボロになってきた腕時計。


今度暇があった時に買いに行かないとな・・・。


「もう帰りますか?」


「理菜さんがそろそろやばいでしょ?」


「なにがですか?」


「怒られないんですか?」


「誰に?」


「親にですよ」


「ああ・・・今日、親家にいないんですよ」


「は!?」


「旅行に行ってるみたいで」


何事もないかのように理奈さんは言った。


「あ・・・そうなんですか。でもどっちにしろもうすぐ帰らないと、補導されますよ?制服着てるし」


「ですね・・・。もう少し、お話したかったんですけど・・・」


残念そうに下を向く理菜さん。


「ですね・・・」


「今日どのホテルに泊まるかは決まったんですか?」


「いや・・・まだです」


「今から探すんですか?」


「その予定です」


「だったら・・・」


理菜さんは何かを言おうとして・・・


「あ・・・なんでもないです。じゃあ、さようなら」


理菜さんは僕に背を向ける。


「理菜さん!!」


「え?」


彼女はこっちを振り向く。


「送っていきますよ」


「ここから遠いですよ?」


「さすがにこの時間に女の子一人は危ないですよ」


「ありがとうございます」


彼女は僕のこの言葉で今日一番の笑顔を見せた。






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