28話 珍しく真剣な恋 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

授業をさぼって教室で二人きり。


その相手が女の子なら嬉しいシュチュエーションなのかもしれない。


「・・・本気で言ってんの?」


大介は苦笑しながらそう言った。


「軽蔑・・・してもいいよ」


僕も苦笑で返す。


「いや・・・軽蔑はしないけど、そこまで・・・妹のことが・・・」


「ああ・・・大好きなんだ。誰よりも」


「はぁ・・・そっか。これからは、どうする気なんだ?」


大介は腕組をして壁に寄りかかった。


呆れ気味の顔だ。


「どうするって?」


「付き合っていくんだろ?デートもあんまりできないぜ?」


「手を繋がなければ仲のいい兄妹ってだけだから大丈夫だろ」


「好きな人が隣にいるのに手を繋がない・・・。我慢できんの?」


「今までだって、ずっとそばにいたんだから」


「今まではお互いが気持ちに気づいてなかったからだろ?それに・・・」


「なんだよ?」


「紗希ちゃんの方はきっと我慢できなくなる」


確信がある。


そんな言い方だった。


「え・・・?」


「紗希ちゃんは・・・兄妹で付き合うことがどれほど罪深いものなのか知らない。まして・・・なんで兄妹が結ばれることがいけないことなのか。そのことすら分かってないだろうからな」


「どれだけ、お前は僕の妹のこと知ってんだよ」


「お前の次に・・・知ってるつもりだよ」


「それ・・・まさか・・・」


その言葉の意味。


なんとなくわかる。


鈍感な僕でも。


「俺は紗希ちゃんのことが好きだ」


照れることなく言った言葉は何か重みがあるような気がした。


チャラくて、女たらしで経験値がめちゃくちゃ高い大介。


そんなやつが真剣に・・・。


真剣な恋愛感情を抱いている。


初めて聞いたんだ。


大介が・・・誰かを好きって言った・・・その言葉を。


「初・・・耳だな」


動揺を隠せない僕。


「そりゃそうだ。言わないようにしてきたからな」


「僕達・・・親友だろ?」


僕は自分が紗希を好きだってこと。


付き合っていること。


何でも話してきた。


言いにくいことでも。


だって僕は・・・。


大介を信頼していたから。


そして、今やっとわかった。


麻衣が言おうとしたことが。


これ・・・だったんだ。


利用・・・か。


麻衣を利用して、僕と麻衣をくっつかせて、紗希を奪う。


そうすることだったのかもしれない。


「言って・・・どうするんだ?」


「どうするって・・・?」


「他の相談ならするが、これだけは翔。お前にはどうにも解決できない問題だろ?」


「それは・・・」


「だから言わなかった。そして、この想いは封印することに決めた」


「封印・・・か」


「ああ、封印だ。諦めるわけじゃない。お前の妹を奪う気でいる。・・・いつかな」


「今回はずいぶん真剣な恋なんだな」


「珍しくな」


恋に真剣な大介。


こんな彼を見ていると・・・紗希を譲った方がいいんじゃないかなって思う。


僕といるより大介と一緒になった方が幸せになれるし。


僕と居ることは、枷になる。


最終的に辛い道しかない。


恋ってのは最終的に三つの結末がある。


結婚してハッピーエンドか。


別れてバッドエンドか。


それか・・・。


死別。


基本的にはこの3択だ。


この3択のうち、僕と紗希に残された選択肢は2つ。


別れるか、死別するか。


結婚するという選択肢はない。


だからこそ・・・。


僕と一緒にいることは、いいことではない。


幸せにはなれない。


紗希の苦しむ姿を見たくない。


辛い顔を見たくない。


涙を見たくない。


なら・・・大介に・・・。


そんなことを一瞬でも考えた自分は最低。


「なぁ・・・翔」


「なに?」


「一度選んだ道はもう戻ることはできない。その道をまっすぐ進むしかないんだぜ?その先どんな結末が待っていてもな」


「・・・」


重みのある言葉。


それは、過去に戻せない時間の中で苦しみ・・・もがいて。


それでも何もできなかった人。


そんな人が言うようなセリフだった。


聞いたことがある。


昔、大介の目の前で起きた悲劇を・・・。


「まあ、進むしかない道の中でも・・・きっとまた曲がったり違う道が現れるかもしれないしな・・・」


大介は外を眺めた。


三時間目。


晴天。


太陽がまぶしく輝く空を・・・。





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昨日は・・・う~ん。


何とも言えない一日でした。


何やってんだか自分・・・みたいな。


コメントやなうで祝福のお言葉ありがとうございます!


今日はなんか、篠崎君が紗希に言ったのと似たようなシーンになりましたが。。


すいません。


ここから、道徳が問われるシーンへと入っていきます。