64話 幸せとは | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「じゃあ、質問を変える」


「ん?」


「亜美はその男のことが好きだった?」


「どういう意味・・・?」


「俺に真剣な恋をしろって言ったからには亜美はどうだったかと思ってさ」


「もちろん真剣な恋だった!」


「じゃあ、どうして別れたんだよ」


結局はこの質問。


「マンネリ化とかお互いの気持ちが冷めたとか・・・」


「そんな程度で崩れるのが真剣な恋なんだ?」


「っ・・・!」


確かに浩平の言う通りかもしれない。


簡単に崩れてしまった私と祐二。


私はただ、祐二の優しさに甘えて・・・。


次第にそれが恋心に変わっていった。


そう錯覚していただけ。


それを私は今やっと気付いた。


私だって浩平に言えるような本当の恋愛なんてしてない。


「お互い様だな・・・」


濡れた髪にてぐしを入れながら言う。


「一緒にはしないでほしい。私は君と違って人で弄んだりはしてない」


自分の声が冷たい。


「・・・だな」


浩平はなにも反論せずに立ちあがった。


「俺・・・もう帰るわ」


「そう」


「真剣な恋・・・。そのアドバイスだけ貰っておくよ」


浩平は私に背中を向けて歩いていく。


彼の姿は雨のせいですぐに見えなくなった。


また一人になった私。


『真剣な恋』


そのワードが頭の中を駆け巡っていく。


それをすれば・・・私は幸せになれるのかもしれない。


自分で当たり前のように浩平に言い放った言葉。


そして、浩平に自分はまだやったことがなかったんだと思い知らされた言葉。


“兄”に言われたその言葉。


「そんな相手・・・いる気がしない・・・なぁ」


私は内心肩をくすめて苦笑する。


いつかは現れるのだろうか?


真剣な恋をする相手は。


他力本願な考え方。


自分でさっきは探さないと見つからないとか言っておきながら。


私はいつもそうだ。


人には偉そうに自分の思ったこと。


正しいと思ったことをいう。


けど、自分に対してはそうじゃない。


思いはするけど、実行には移さない。


弱虫だから。


私は携帯を開いた。


画面はすぐに濡れて、文字が見えなくなる。


私はその画面を拭きながら時間を確認した。


「もう・・・こんな時間か」


日付がもうすぐ変わりそうだった。


何を長々、浩平と無駄話をしていたんだか・・・。


それに、会ったら言おうとしていたこともいい忘れている。


腹違いの兄弟であるということを・・・。


私は携帯をポケットに閉まってゆっくりと目を閉じた。


そして、何を思い考えていたのだろう。


ただ・・・ただ雨に当たり体を冷やして・・・。


ゴロゴロゴロ・・・。


また、雷が落ちる。


目を閉じているので閃光は見えない。


瞼の裏に移る絵。


それは、自分自身だった。


孤独の中で働き続けて、苦しい生活をして。


笑顔なんて一切ない、苦しい姿をした自分だった。


こんな自分がもう嫌で、幸せになりたいと願う自分。


人並みの幸せがほしいと願う自分。


けれど、全く幸せになれていない自分。


幸せ・・・幸せ・・・幸せ・・・。


その言葉を連呼していくうちに思ったこと。


『幸せってなんだろう・・・』


真剣な恋なのか。


友情なのか。


人それぞれ違うもの。


私の本当の幸せはどこにあるのだろうか。





誰だって幸せに過ごす権利がある。




そう。


それは権利であって義務ではない。


自分で努力してつかみ取る物・・・。





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アメンバー限定記事、愚痴になってしまいましたww


ほんとあれ、困るんですよね~ 汗


まあ、苛立ってるけどそれはいいとして・・・。


明日から、亜美の新展開が始まります!!