「あれ・・・亜美?」
「久しぶりだね。浩平」
2年ぶりに会う彼。
もう会うことなんてないのかと思っていた。
「久しぶりだな。こんなことで何してんだ?雨降ってんのに傘もささないで・・・」
「人のこと言えるの?」
「俺?俺はいいんだよ。雨に濡れたい気分なんだ」
浩平はそう言って苦笑した。
・・・らしくない。
「右頬・・・どうしたの?」
「なんでもないよ」
浩平は頬を手で隠す。
「・・・誰かに殴られた?」
「・・・まあ、そんなところだ」
「女の子をナンパしてたら彼氏が登場した・・・って感じ?」
「だったら?」
自暴自棄になっている浩平。
こんな彼を私は見たことなかった。
中学のころ私が見ていた浩平はもっと余裕を持った人。
なんでもできて、自分に自信を持って。
「だったら、惨めだよね」
弱りきっている彼を私はさらにたたみかけるように言う。
「そう・・・だな」
「高校の人に手を出したの?」
「・・・お前の知ってる人に手を出した」
「まさか・・・」
雨の勢いが増す。
声を聞きとるのも難しくなってくるぐらいの雨量。
まさに、豪雨。
「そのまさか。晴香に手を出した」
「さい・・・あくだね・・・あんた」
憎しみをこめて私は言う。
「だろ?そしたらさ、祐二に殴られた。あの二人って付き合ってんの?」
祐二に・・・?
あの二人・・・いつのまに。
それはすごく嬉しいこと。
だけど、なにか心の奥でモヤモヤが残る。
「へぇ。初耳だよ。てか、私が知るはずないじゃん」
「だよな」
浩平は近くにあったシーソーに座った。
「俺・・・やり方改めた方がいいのかな?」
「なに?私に相談ごとですか?」
からかうように私は言う。
「あはは。そうかもな」
「いい加減一人の女の子に絞った方がいいんじゃない?」
「俺がすでにたくさん女をキープしてることを前提に話すんだな」
「ちがうの?」
「・・・否定はしない」
雨の音と私たちの会話。
それ以外は話まったく音がしない。
静かな空間。
この公園はいつもそうだ。
祐二と付き合ったあの日も。
祐二と別れたあの日も。
そして、今日も。
「浩平は・・・今まで好きになって人いないの?」
浩平は空を見上げた。
当然のように彼の顔にはたくさんの雨がかかる。
彼は制服の袖でそれを拭きながら
「わかんないな・・・」
寂しそうなその表情。
ワックスで固められた自慢の髪も今はペチャンコ。
髪を立てないストレートの男の子みたい。
「まだ、青春真っ盛りなんだからもう少し真剣な恋でも探してみたら?」
「・・・探して見つかるもんか?」
「分からない。ただ、じっと待ってるよりはいいんじゃない?」
お互いに制服。
違う学校の生徒二人が夜の閑散とした公園で雨の中。
傘もささずに会話をする。
周りから見たら異様な光景。
「そういう亜美は・・・今恋愛してんの?」
浩平は痛いところをついてきた。
「今はしてない」
「今は?」
「そう。最近別れたんだよ」
「なんで?」
「・・・プライバシーの侵害だよ」
そうはいったが、ただ言いたくなかっただけかもしれない。
祐二との話は・・・。
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雨の中、傘もささずに二人です。
僕の場合こういうシーン多いいんですよ。
ワンパターンなんで。
今、ストックは70話まで進んでいます。
それも亜美編なので、亜美編終わる気配がありません。
どうしたもんか・・・。
時に皆さん。
真剣な恋ってなんでしょうか?ww