1話 神様の悪戯 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

時期は春。


桜が咲いて散っていく季節だ。


今日は中学2年のクラス替えの日。


今日から僕は晴れて中学2年生になるんだ。


僕は新たな気持ちに切り替えて制服を着た。


少し大きく買ったはずの制服も身長が伸びてきたのか、丁度いいくらいのサイズだ。


来年には少し小さくなるだろう。


1年経っても苦手なネクタイを結ぶのに相変わらず時間がかかる。


それを結び終わった後、僕はカバンを持って家を出た。


4クラスでのクラス替え。


前まで同じクラスだった人達の4人に1人はまた同じクラスになる。


僕が好きな人とは去年は違うクラスだった。


今年は同じクラスがいい。


なんて、ささやかなお願いがある。


思春期らしい願い事だ。


叶うなんて思っちゃいないんだけど。


ただ、学校に着くまでの暇つぶしに神にお願いしただけ。


信号に引っ掛かり、僕はその場に立ち止まった。


車が引き起こす風で肌寒い朝に追い打ちをかけるかのような寒さが僕を襲う。


学校に着くと、みんながクラス替えの一覧が表示されている模造紙の近くに群がっていた。


歓喜の声、嘆く声。


とまで言いすぎにしても、僕にはそう見えた。


そこまで、騒ぐほどのもんか?


なんて内心苦笑しながら僕は数人の塊を何度か通り抜けて模造紙の前まで来た。


そして、模造紙を見る。


1組から順々に目で追っていく。


1組男子の「し」の行が通り過ぎたところで僕の目線は2組に移った。


2組にも僕の名前はなかった。


次に3組。


ここに僕の名前があった。


『12、白石朔弥』


12番・・・か。


僕は最初に隣に座るであろう女子の名前を見た。


『12、長嶋夏実』


・・・。


これは神様の悪戯なのだろうか?


もし、そうなら悪質だ。


まだ、僕は彼女の顔を見るのすらできないのに・・・。


昔は平然とできた。


彼女のことを意識してなかったときは。


女子の中で一番仲が良かったし、気があった。


中学に入って、クラスが変わり、あんまり話さなくなった。


それから・・・君をたまに見るにつれてなのか・・・


いつの間にか君が好きになっていた。


自分でも理由が分からない。


この時、僕は初めて恋は理屈じゃないんだなぁって実感した。


そして、久しぶりのご対面だ。


僕は平常心を保ったまま、学校生活を送ることができるのだろうか?






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