118話 ずっと一緒に | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side裕樹~


「由美!!」


僕は目を覚ました由美に声をかけた。


「裕樹・・・君」


「よかった・・・」


由美の声を聞いて全身の力が一気に抜けた。


と同時に僕の手も真美から自然に離れた。


「・・・うそつき」


由美は頬を膨らませてそう言った。


「え?なにが?」


いきなり由美に言われて何のことか考える。


けど、何も浮かばない。


すると由美は


「なんでもないよ」


僕から顔を背けた。


「なんだよ・・・」


「手・・・離さないでよ・・・」


由美は顔を赤らめる。


彼女がそう言って僕は力強く手を握った。


「これで・・・いい?」


「うん・・・」


彼女が僕をもう一度見る。


2人の目が合う。


・・・。


そして、自然に僕達の唇は重なった。


「ずいぶん・・・熱いですね~」


僕らはその声を聞いたと同時に瞬時に唇と手を離した。


「梨香さん。入る時はノックしましょうよ」


「裕樹君。君こそ目を覚ましたばっかの病人相手になにキスしてるんですか」


「いや・・・つい嬉しくて・・・」


「理由になってませんよ?」


「う・・・」


やっぱ、この人には勝てない。


「由美お嬢様。生きてて良かった・・・」


梨香さんは由美の頬にそっと手を添えた。


「ごめんね・・・梨香さん」


「いいのよ・・・。裕樹君に事情は聞いたから・・・」


「事情・・・?」


由美は僕の方を見る。


僕は梨香さんの死角で口に指を立てて由美に見せる。


すると由美は僕に向けて小さく頷く。


意味を察してくれたらしい。


梨香さんには本当のことを言ってないってこと。


「あ・・・」


その時梨香さんが何かを思い出したかのように呟いた。


「どうしたんですか?」


僕は聞く。


「担当医さん呼ばないと・・・」


「あ・・・」


確かに。完全に忘れていた。


「じゃあ、呼んできますね」


そう言って梨香さんが病室から駆け足で出ていく。


「ねぇ・・・今は何月何日の何時?」


由美が唐突に聞いてくる。


「今は12月の15日だよ」


「けっこう寝てたんだね・・・」


由美が複雑そうな顔をする。


「そうだね・・・。でも、生きてて良かった・・・」


「ごめん。心配かけて・・・」


「いいよ・・・」


僕は由美にキスをする。


優しく・・・一瞬だけ・・・。


「由美・・・君のことが大好きだ」


「ありがとう。ずっと・・・一緒にいようね」


「もちろん」


僕は頷いてもう一度、手を握った。





この時僕らは誓いあったんだ。


これからずっと一緒にいることを。


君の手の温もりを感じながら・・・。