74話 私から・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・


心臓の鼓動が聞こえる。


蓮君の顔を見ると・・・胸が痛くなる。


裕樹君の時は滅多になかった感情だ。


「どうした・・・?」


蓮君は不思議そうに私の方を見る。


「ん・・・何でもないよ・・・」


私は顔をそむける。


どうやら、蓮君の方を見ながらボッーとしてたらしい。


「由美ってさ・・・」


「え?何?」


「由美って彼氏とかいるの?」


少し顔を赤くしながら蓮君が聞いてきた。


もし、ここで私がいるって言ったら・・・彼は離れて行ってしまうんじゃないか・・・。


そんなことを考えてしまう。


だから・・・罪悪感がありながら・・・私は今の幸福を考えてしまうんだ。


「今はいないよ」


言った後、後悔する。


「そうなんだ」


彼の顔に笑顔が浮かんだ。


その顔を見ると私も嬉しくなる。


すると、蓮君の顔が近づいてきた。


彼が何をしようとするのかわかって、私は目を閉じた。


嫌じゃなかったから・・・。


けど、いくらまっても唇が重ならない。


私は薄眼を開けて彼の方を確認する。


その彼を見て私はさらに胸の鼓動が高鳴る。


重なる直前で躊躇して彼は顔を少し遠ざけたんだ。


「どうしたの・・・?」


「やっぱり、キスって大事なものなのかなって思って・・・」


そんな彼を見れば見るほど・・・。


ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・


やっぱ、体は正直だ。


私は内心肩をすくめて苦笑する。


そして、私は自分の気持ちに素直になることにする。


「確かに、キスって大事だけどその重さは時間じゃなくて・・・相手のことをどれだけ考えているかだよ・・・」


そう言って私は彼にキスをした。





この時の私は少しおかしかったのかもしれない。


だって、裕樹君・・・。君のことが頭の中の隅にしかいなかったのだから・・・。