32話 夏帆は・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

太陽が少しずつ光を失い、空が黄土色に染まるこの時刻。


ひぐらしの鳴き声が耳障りだ。


徐々に街の街灯に明かりが灯る。


メインストリートから一本逸れたこの道・・・


僕ら以外に誰も通る気配はない。


梨香さんが一回目を閉じる。


そしてまた開ける。


「じゃあ、聞いていいですか?」


また、笑みを浮かべるが目が笑っていない。


「いいですよ・・・」


「あなたと夏帆との関係は何ですか?あなたのこと・・・どこかで見たことあるんですよね・・・」


「・・・それを聞いてどうするんですか?」


なるべく、冷静さを保ちながら対応する。


「あなたは・・・夏帆のことを知っている・・・。今、私は夏帆のことを知りたいんです」


「は・・・?何を言ってるんですか・・・?」


「私は夏帆が今どこにいるのかを知りたい。あの事故の後どこにいるのかを・・・」


今・・・この人は何て言った・・・?


「夏帆は・・・生きているんですか?」


「あれ・・・?知らなかったんですか?あなたと夏帆との関係は何ですか?」


梨香さんは少し驚いた表情を浮かべる。


「その事故・・・関わってたの僕ですよ」


「なっ・・・」


「その時、一緒にいた彼氏・・・僕ですよ」


「・・・!!」


一瞬・・・梨香さんに憎悪の表情が見えたがすぐ笑顔に戻る。


「すいません・・・」


僕は頭を下げる。


「なんで、謝ってるんですか・・・?」


「僕のせいで彼女は・・・」


「それは・・・違いますよ・・・。事故はトラックのせい・・・それに・・・まだきっと生きてますから」


もう一度・・・梨香さんはその言葉を口にした。


夏帆は・・・生きてる・・・?