31話 笑みが消えて | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「はぁ・・・」


僕はため息をつきながら、家までの道のりを歩く。


僕の心の闇を由美は照らしてくれると言った。


けど、それはきっと由美にはできないこと。


僕の心の闇の原因は夏帆。


それを由美が照らす・・・か・・・。


「どうでしたか?由美お嬢様とのデートは?」


後ろから声を掛けられて僕は振り返る。


「佐伯さん・・・」


そこには梨香さんが買い物袋を持って立っていた。


「こんにちは・・・なにやってるんですか?」


「みてわかりません?買い物の帰りですよ」


梨香さんは持っていた買い物袋を僕に見せるように


少し持ち上げる。


「でも、なんでこっちまで・・・?」


由美の家からの帰り道、前からすれ違うならまだしも、


後ろからってことは由美の家を素通りしなければならない


のだから、当然のように思った疑問だった。


「悲しそうにとぼとぼと歩く、知ってる後ろ姿を見かけたのでちょっかいを出してみようかな~と思っただけです」


梨香さんは微笑む。


「へぇ~。別に悲しそうに歩いてるわけじゃないですよ」


「そうですか~?もしかして由美お嬢様に振られたとか?」


僕の顔を覗き込む。


「そんなことはないですよ。ていうか、あんま突っ込まなくていいですよ」


「じゃあ、本題に入っていいですか?」


梨香さんの表情から笑みが消えた・・・。