72話 嘘 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

それから、どれくらいの時間が経っただろうか・・・。


一週間?いや・・・二週間くらいか・・・。


がんの摘出手術をした後、抗がん剤を何度も飲んで・・・。


がんはどんどん広がっていく。


病状は悪化するばかりだ・・・。


真美は助かるのだろうか?


苦しそうな真美。


そんな彼女を見て、僕はそんなことを思ってしまう。


そして、面会時間になり僕は真美の病室の中に入る。


「体調はどう?」


入ってから、毎回最初に聞く一言。


そして真美は普段通りピースサインをして僕に笑顔を向ける。


けど・・・その笑顔は明らかに作り笑い。


「元気いっぱいだよ」


どこが・・・。


「それはよかった」


そういって僕は笑顔を見せる。


「私の具合どうだって?」


「ああ・・・がんは進行が遅くなって、収縮しているらしいよ」


それは嘘・・・。


けど、進行が進んでいるとは言えない・・・。


「そうなの!?よかった~」


そう言って真美は喜ぶ。


僕の嘘を見破れない真美・・・。


「すぐ治るよ」


僕はそう言って、真美にキスをする。


「拓也・・・」


真美はほほを赤らめて僕を見る。


「ありがと・・・」


「うん」


僕は病室のドアを開けて、母さんと交代する。


面会時間が終わり、母さんがでてくる。


その時、医師に僕らは呼ばれる。


「お話があります。こちらへ」


そう言って、僕らが真美にがんがあると知った


あの不吉な部屋に呼ばれる。


そこに待っているのは、いいことか


嫌なことか・・・。