部屋に入ると真美はまだ、テレビで見るような
がんの時につけるような装備をしていなく、
普通のベットに寝っ転がっているだけのように感じた。
そして、個室。・・・なんて贅沢な。
真美は、僕達に気づくと何も言わずににっこり
と微笑みかけてきた。
その真美の表情を見ると思わず泣きたくなる。
真美はがんだと分かって、この笑顔をみせているんだ。
「月単位」というのは多分しらない。
で、こうやって、今にも泣き出しそうな僕達より
よっぽど強い・・・。
「どうしたの?二人とも。そんな顔して」
「別になんでもないよ」
「そう?でもよかった」
「何が?」
「二人がけんかしてっぽいから」
そういって真美は微笑む。
「あはは。あんま仲がいいとは言えないな」
僕は冗談交じりでそう言う。
「なあ、母さん。あんたはあとで、真美と話してくれ。今は二人にしてくれないか?」
僕がそう言うと
「わかったわ」
そう言って母さんは病室から出る。
そして・・・僕ら二人の時間が始まる。