自立生活センター「くらすべAkita」へ行ってきました。実際に自薦ヘルパー制度を使って独り暮らしをされてるALSの方の自宅が事務局になっているため、生活環境の視察目的でもありました。ワンルームの家で玄関にはスロープがあり、室内はフロアになっていてとても広く、介護用のリフトも完備されていて、バリアフリーが行き届いていて素敵なご自宅でした。その家を自分で建てたというのだから凄いなと思いました。
僕には持ち家がないし経済的に建てるのは難しいので、その方の自宅を基準にはできないけれど、参考にしたいところはたくさんありました。住居探しもなかな苦労しそうな感じがしますね。車椅子で生活するわけだし、ヘルパーさんが介護することを考えたら適度に広いスペースがないと厳しいのかなという印象でした。
介護用ベッドやエアーマットなど生活に必ず必要なものは助成されるとのことです。呼吸器やカフアシストやパルスモニターなどの医療機器はゼロ負担で借りられるみたいです。実際に生活感を目で見て感じることで見えてくる部分もあります。
そして本題である自立生活に向けた今後の動き方についてお話を伺いました。病院を出て暮らしたいからといってもすぐにできるようなことではありません。僕は人生の大半は施設や病院で過ごしてきたので、社会経験はゼロといってよいでしょう。社会経験ゼロの僕がいきなり社会に出て自立するなんて無謀にも程があります。
まずは自立生活を始めるための研修として、JILが推進する自立生活プログラムを受けることになります。自立生活プログラムでは、自立するために必要な知識や心構えといったものを取得するためのものです。福祉に関する法律や制度について学んだり、ヘルパーさんとの関わり方や金銭管理など生活に関わることのノウハウを身につけます。僕には推進部推薦の講師の方が指導してくださるとのことです。
自立生活プログラムは、当事者全体向けに行うものと個別に行うものがあり、全体向けのは不特定多数の方が参加できるが、個別プログラムは講師の方と行う形になるみたいですね。僕の講師が決まれば、講師の指導やアドバイスの下に僕が率先して行動し実行するというような感じになります。
あくまで講師はアドバイスをしてくれるだけであって、僕が動かなければ事は進展していきません。それ相応の覚悟と決意を持って行動しなければなりません。僕がやるんだと決意表明したから家族や病院の職員やJILの方が動いてくれてる。僕の気持ちに賛同して協力してくださっている皆さんのためにも、覚悟と責任を持って遂行していきたい。
自薦ヘルパー制度を使うには24時間介護の時間申請をする必要があります。そこで行政と交渉することになるのだが、僕は行政の方と交渉なんてしたことがないし上手く話せるのか不安もあります。でも自分の中に熱い想いはあるので思い切ってぶつけていきたい。
時間を貰えて初めてヘルパー募集ができるようになります。僕は若くはないし、この先何年も生きられる保障もありません。自薦ヘルパーは僕がヘルパーの雇い主になるのだから、ヘルパーの生活をも背負っていることになるわけで、僕にもしものことがあればヘルパーさんの仕事がなくなってしまう。果たしてこんな僕に関わってくれるヘルパーさんはいるのだろうかとネガティブな考えを巡らせてしまうことがある。そこはもう僕の思いの丈を伝えていくしかないですよね。人間同士心と心で向き合えば想いは伝わると信じている。
ヘルパーさんが集まったら、僕の介護に関するヘルパー研修を行わなければならない。自薦ヘルパーは無資格の方でも一定期間の研修を受ければ介護に入れます。介護資格がない人だと不安だなと思っていたところもあったけど、資格があったとしても僕の介護に関しては未経験になるわけで、資格があろうがなかろうが結局はゼロからのスタートになる。やはり介護研修がとても重要になるということだ。
僕自身が指導することもできるけれど、僕の介護を熟知している親や病院スタッフの協力も必要不可欠だと思います。親はともかく病院側の理解と協力を得なければならない。行政への交渉と並行して病院側とも交渉することにもなりそうですね。
やらなければならないことは山ほどあります。僕の気持ちは先へ先へといってしまってますが、まずはしっかりと足元を見て一歩ずつ進んでいこうとJILの方から言われました。確かに気持ちだけ焦っても、一つ一つの課題をクリアしていかないと次のステップには進めないわけだからね。足元をすくわれないようにしないとね。
この先、苦労することもあるだろうし上手くいかないこともあると思いますが、気持ち折れることなく前向きに行動していきたいと思ってます。皆さんのご支援ご指導よろしくお願い致します。