シンプソン事件も衝撃的でしたが、これは、種類の全然違うサスペンスで、しかも実話ベースのドラマシリーズ。
え・・・まだコロすの?・・・怖いよー
とりあえず、ハラハラ感。こんな事件があったのか。
とりあえずですね、今コロナであんま旅行行かないかもだけど
海外をツアーなどではなくフリーで旅する皆さま、知らない人には絶対についていかないでください。
(ストーリー)・・にするとなんてことない話のように聞こえますが、ふつーじゃありません!
宝石商と偽って、アジア各地で、窃盗、詐欺、そして若い白人バックバックパッカーを殺しまくったチャールズ・ソブラジ(Charles Sobhraj)とその恋人・マリー。オランダ人カップルの焼死体が見つかって、「自国民が犠牲にあったのでは。ご両親になんと説明したらよいのか?!」というピュアで真摯な正義感を持ち続け、「あんた外交官でしょ?警官じゃないから。」と周囲にドン引きされながらも、ゴーイング・マイウェイを貫いた、オランダ人外交官のクニッペンバーグが単独捜査、事件を追及していくお話。

(画像引用:フィルマークス『ザ・サーペント』)堂々の★4です。
●何が怖いかって(もう全てがやばすぎてなんだけど)
- 証拠がないので、彼が関わったとされる殺人事件、未解決で終わってます。
- 殺人の仕方、極めて残虐です。活字にすると怖いので書くのは諦めました。
- ドラマ冒頭で「裁判官が判断したでしょ?つまり僕は人殺しではないよ。」と涼しい顔。もう怖すぎるからまじで
ちょっとネットで見てたら、CNNの記事がありました。最近の本人、こんな感じ↓。

(↑1997年のチャールズ・ソブラジ。21年間のインドにおける刑期を終えて出てきたところらしいです。そんなに超極悪人には見えない。
画像引用:CNN"From diplomat to detective, this man helped bring Asia's notorious 'Serpent' killer to justice")
現在は、1975年に観光客を殺したとして、ネパールの終身刑中。その間に、脱獄したり、警察を買収していたり、証拠不十分だったり、なんやかんやで刑を免れてきています。
● このCNNの記事は、けっこう面白くって、伝記作家が彼にインタビューをした話が掲載されている。
①大きなクエスチョンは、なんで?
なぜ、そんなに殺したの?という質問を本人に投げかけたところ、きちんとした答えはかえってこなかったらしい。「あんたの伝記本に協力する代わりに金くれ。そしたら答える。」と言ったらしくて、伝記作家は呆れた、とか。
彼はベトナムとフランスのハーフで、幼少時代、青年時代、差別されてフランスで苦労したらしい。ヨーロッパで生活したことある人はわかると思うけれど、今でも、フランスやヨーロッパでアジア人としてエスタブリッシュされた社会の中で成功しようと思うと、苦労するので、彼の生い立ちが彼に与えた歪みやコンプレックスは理解できないことはない。
とはいえ、 「彼の犯罪人生はフランスの法制度に対する抗議。ベトナムやアジアへの彼の愛が彼の犯罪歴を動機付けたという彼の主張はあまりにもばかげている。しかし、心理的操作のツールとしてそれらは非常に効果的だった。」とその伝記学者は書いていて、
さらに、『この人のサイコパスっぷり、やばい!』と言っています。
「子供時代が-・・・」とか「差別されてー・・・」とかうだうだ言っても、これほどの残虐な殺人の動機の説明はつかないよね・・・うん。
②何が殺人者を殺人者たらしめるのか?
これに対して、ソブラジは、「感情が強すぎて自分をコントロールできないか、感情がないかのどちらかだ。それは2つのうちの1つだ」と答えた。 彼自身が、2つのうちどちらのパターンなのか、は言わなかったらしい。
もう理解不能です
ドラマとしては、秀逸だと思う。ただ、ちょっとタイムラインがいったりきたりしすぎ。