先日ウチの息子のび太がDVDを借りてきました。
タイトルは新作の「インデペンデンスデイ2016」



「インデペンデンスデイ」とは1996年に放映されたSF映画で

「地球を侵略しようとする地球外生命体の圧倒的な科学力と兵器力に立ち向かい勝利する」というよくありがちなサクセスムービー。

たしか、記憶では「大物俳優を使わずして大ヒットした映画」としてでも話題になったような。
その時に出演していた「ウィル・スミス」

後のち有名になりましたね。

このインデペンデンスデイの続編、最近TVのコマーシャルでもよく見かけるのだが、地球に訪れた敵のマザーシップの大きさや映像の迫力なんかは前作より大きく上まっていて

とても見ごたえのある感じがする。

できれば息子のび太には前作を見てから20年後という今回のインデペンデンスデイを見てほしかった。

ルパン「おっ!この間から新作映画のコマーシャルでやってるやつやな!これ見たいと思ってたのよね~」

そう言った後、ふと思った。
「この間からコマーシャルで・・・・・もうDVDで貸出されてんの?」

まあ、新作コーナにあったっていうし最近は映画でロードショウと同時にDVD化されているのかもしれない。

あまり深く考えずに息子と一緒に見始めた。


<ネタバレ注意>
突如アメリカ上空に現れた巨大円盤型飛行物体。

そんなにでかくないか。

偵察に向かった戦闘機がなす術もなく蹴散らされる。



思えばこの辺からすでに 違和感があった。

アメリカ大統領とその他側近がホワイトハウスで慌てふためく。

核攻撃を仕掛けようとするも事前に核施設が攻撃されて機能不全に!

そうこうしている間にホワイトハウス上空に大型円盤が来て・・・・・



「ドーン!」

て、あれ?このシーン前にも見たな。

前作でもホワイトハウスこれで吹っ飛んでいたような。
あれから20年もたっているし、再建したのかな?

大統領が亡くなって副大統領だった女の人が大統領になった。

レイニー新大統領、どうやらこの話の中心人物らしい。

異星人から通信が入り「地球人が攻撃してきたから反撃した」という。



簡単に地球語で通信してくる姿に、未知なる異星人へのイメージが崩壊。
前作こんなに簡単に対話できたっけ?

異星人曰く「地球を浄化するために来た。
地球人は全員他の安全で今よりも環境の良い場所に移ってもらう」という。

信用してもらうために、足に障害を持つ大統領の息子を未知の医療技術で治してみせると。(未知の科学力かなんかで息子のことを察知したらしい)

息子のボビー、何故大事な作戦会議の場にいる?

息子を治療するための円盤型船に大統領の側近が偵察に入る。

なんでそんな側近が偵察に入る?ふつう軍隊とかが動くやろ。

中に入ると未知の計器類(笑)が並ぶ通路が。

狭い通路がチープすぎ。
お約束のスモーク(笑)テーマパークのアトラクションかと思った。

監視カメラみたいなものが出現。
武器を持っての侵入は許可しないとのこと。

監視カメラもショボすぎる。
あんな宇宙船作っておいて中身こんなん?

通路の先の薄暗い部屋にカプセルみたいなものが。



息子がカプセルに入りプシューと煙が出て苦しみだす。

息子の危機にお母さん大統領、慌てて突入。

なんか行動が軽すぎ(苦笑)

散々苦しんだ後、カプセルから出ると脚が治っている。

ザ・未知なる医療技術!(驚)

自分で歩いて船から出てきた大統領の息子の姿に民衆は大盛り上がり。



早く自分たちも乗せろと騒ぐ。

しかし、集まった民衆の規模が少なすぎでない?



オバマ大統領の演説の時の方が多かったわ。

てんやわんやで異星人と通信で和平交渉したりなんだりしているが、一向に噂の「迫力ある映像」が出てこない。

こんなんや


こんなシーンはいつでてくるの?
すでに40分ほど経過しているけど。

そのうち「地球は俺たちが守るぜ!」みたいな「民兵団」なるものが



ショボいショットガンとかを持って勝手に船内に侵入。

敵のレーザービームであえなく撃退。


武器を持って入るとレーザー討たれるからプラスチック爆弾を持って侵入。

中途半端に爆破(ショボすぎ)

異星人怒る。

小型機みたいなものがいっぱい出てきて集まった人々を攻撃。

民兵団もそそくさと退散。



民兵団、何しに出てきたん?

怒った異星人は今から数時間後に世界一斉攻撃を行い人類を抹殺させると。
(数時間後?何故すぐ行わない)

これではいけないと大統領、必死に平和的解決を懇願する。

大統領の側近のコンピュータ技師(名前はアリ)みたいな人が通信の傍受で異星人の悪だくみに気づく。


「アリ」

地球外生命体探査部隊所属のフライ少佐が、コンピュータをハッキングするために敵輸送船に乗り込んだ。

短い通路のすぐ先に船の核となるコンピュータルームが。
(入口からすぐにそこ?構造的セキュリティ甘すぎでしょ)


船内の画は通路と狭いコンピュータルームのみ。

ハッキング成功!

でかした!フライ少佐(笑)

どうやら異星人は地球を自分たちの植民地にする計画らしい。
すぐ攻撃しないのは、あまり破壊すると修復するのが面倒だからと自分たちの被害を最小限に抑えるため。
人類を輸送船に乗せて運ぶと見せかけて宇宙空間にばらまく予定らしい。

途中のシーン。
民兵団の一人がくじけそうになるのを諭す民兵団リーダーのケリー。







本来なら感動的なシーンのはずだが
「お前ら!散らかしているだけで何も活躍してないやろ!」
ある意味どうでもいいシーン。

今朝の戦闘で近隣に落ちた敵戦闘機に乗っていた異星人の死体を解剖した際、地球人には害のないウイルスが異星人には猛毒となる事が分かった。
この設定どっかで聞いたことがある→答え(宇宙戦争)トムクルーズが出ていたやつ。

そんな大事な解剖をこんな場所でするか?プラモデル作るのとは違うぞ。




ウイルスを輸送船に取り付けて母艦に返す計画だったが、ハッキングがばれて作戦失敗。

異星人も堪忍袋の緒が切れて、いよいよ本気で怒るかと思いきや。
宇宙空間に滞在する母艦に大統領を招待すると。
直接話がしたいそう。

そこで、母艦に行くチャンスを使ってウイルスで直接異星人をやっつけようということになった。

奥から「フライ少佐」「レイリー大統領」「側近1」「側近2(科学者?)」

この4人で敵マザーシップに乗り込むらしいが「いざ出陣!」みたいなこの並び方が、いかにもハリウッドぽくてわざとらしい。
しかも、大統領てそんなにフットワーク軽いものなのか?(前作でも大統領自ら戦闘機に乗って向かっていたか)

輸送船にて宇宙空間に浮かぶ敵母艦に到着。

この時、到着の振動でみんなの体がけっこう揺れるのだが。


そんなハイテクな乗り物が、いちいち停止するぐらいでそんな揺れるかな~(笑)

なんやかんやで話の終盤。
ここまでの内容で「これは俺の知っているコマーシャルで見たインデペンデンスデイとは違う」というのはとっくの間に気づいていましたが
「どうだ!いいDVD借りてきてやったぜ」的な感じの息子のび太の前で卑下するわけにもいかず最後まで見ました。

敵の母艦に乗り込みボスと対峙



予想を裏切ることのない異星人のグロさ。


「人間を食う」的グロさもお約束。

握手すると見せかけて

ウイルスを擦り込む。



すると異星人のボスはすぐに苦しみだして



あっけなくご臨終。

するとなぜか母艦のあちらこちらで爆発が!

慌てて乗ってきた輸送船に向かう。

側近1は脱出の際、他の異星人に頭をつぶされてご臨終。



母船で出会った異星人はボスとこいつだけ。

ギリギリ乗ってきた輸送船に乗り込み宇宙空間へ脱出。



このギリギリ感もお約束だね。

ルパン「なんで病原菌のウイルスでボスやっつけただけなのに船が爆発すんねん」
息子のび太「俺も思った」
二人で顔を見合わせてツッコミ合いました。

その後、母艦がなくなったことでなぜか地球上の敵兵器が次々壊れ。


民兵団の連中も「やったぜ!」みたいなかんじになって

ほんとお前ら、ショットガンで敵戦闘機一機でも落としたのかってくらい地味な存在だったけど。(髭だけは立派だ)

地球に戻った大統領と家族が抱き合い



「我々がやったんだ!」みたいになって

あっけなくエンディングロール。


未知の物体であるはずの敵宇宙船内がテーマパークのアトラクション並みに安っぽかったり。
ハイテクの推移を尽くしているはずの異星人のコンピュータシステムがたかが地球人ごときに数時間でハッキングされて輸送船を乗っ取られたりとか。
2016年もののSF映画なのに合成映像やCGが甘かったり。
ここ一番で決定的いい働きをしたサブキャラ的役割でもなく悪者にもなりきれていない、それでも意外と主要キャラっぽい「民兵団」のどうでもいい位置付けだったり。
世界各国で大変なことになっているのに映される民衆の規模が「何かのデモ?」ぐらいの集まりでしかなかったり。

ツッコミどころが多い。
「それがB級映画の面白いところです!」

「そうです、立派なB級映画です!」

「やられた!」チーンチーン

見終わった後にネットで調べてみると「インデペンデンスデイ2016」と今映画でやっている「インデペンデンスデイ リサージェンス」とは全く別物。
映画館で始まったばかりなのにDVDで貸し出ししているわけがないですよね。

過去の作品で「インデペンデンスデイ2014」というものもあるそうです。

これもかなりツッコミどころの多い「B級大作」らしいですが。

別に最初からそうと分かって見るのなら全然問題ない。
ただ、話題作「インデペンデンスデイ リサージェンス」のロードショウにうまく便乗させて「インデペンデンスデイ2016」を発売した配給元や堂々と「新作コーナー」にB級作品を並べるレンタル屋の商売根性。
(まあ、新作は確かだし間違ってはないが)
どれだけの人が「おっ!今新作映画でやってるやつじゃん!」と借りていってることか。
確実に「確信犯」でしょ。
他の人も間違えて購入したりレンタルするのは容易に想像できる。
まあ、勝手に間違えたのはウチらなんですがね。

映画のレビューブログは書いたことがなかったのですが、あまりにもショックだったので書いてみました。


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(うそです!ただの美容室です)