皆様、こんばんは。
間もなく、「日本対イラン」が始まろうとしている。神の名を語り、日本チームに○○○な応援をする12万のサポーターに憤りを感じる次第である。
「目にもの、みせてやる!!っっ」(酔っているとは言え、テレビに向かって言うか~!?)
さて、こんな小生が、サッカーはあまり好きではない、という愚文を以前書いてしまった。
平成13年の正月であるが、その時に比べるとサッカーに対してのイメージはずいぶん変わったと思う。
と言うか、我もまた日本人であると痛感した次第である。
以下は、平成13年の正月のラグビーを見ての、「親父のぼやき」である。
週刊ラジオのホームページに掲載したものである。よろしければ、ご覧下さい。
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皆さんは、ラグビーがお好きだろうか?今日1月13日(土)は、全国大学ラグビー
選手権大会の決勝が国立競技場であった。
小生は、ラグビーに関しては全くの素人であるが、我が愛すべき親父殿は秋田県立
金足農業高等学校のラグビー部OB会長を20年以上にわたって務めた無頼であり
「ラグビー以上の格闘技はなし」
と豪語する彼の熱心さに思わず、正月の準決勝も昼から一緒に一杯飲みながら見てしまった次第である。
話が飛んでしまって、非常に恐縮だが、仲がいい親子だと思う。
家は歩いて30秒。たまに一杯やるかというお誘いは、先輩からの誘いと同じであり、飲むたびに笑い、泣き、新たなる話を教えてくれる。
正月の準決勝は小生にとっては酒の肴であるが、親父にとっては、何よりも大事なプログラムである。猛者どもの活躍ぶりを拝見しながら親父から素敵な話を聞いたので、ご紹介しようと思う。(ラグビーがお好きで、それも知らないのか、と言う方もいらっしゃるであろうと思いますが、そういう方たちはお許しを頂きたい。)
あと、勝者が2列に並んで、その間を敗者が先にグランドを退場する。ご存じだった
ろうか?親父の説明で初めて知った。(本来ここでは、敗者と言う言葉は適切ではな
いのかもしれない)そのあと、今度は敗者が2列に並んで勝者を見送る。勝利した余
韻に浸る間もない、また負けてグランドにはいつくばることもできない。まさに、ノ
ーサイドである。お恥ずかしながら、この様な儀式があることを小生はつゆぞ知らな
かった。
ゴールした選手が「俺が一番!!」とばかりに手を挙げ、駆け寄る仲間たちをわざと
突き放し、観衆に向かってアピールする。サッカー選手のこの行動は、正直申し上げ
、違和感を覚える光景であった。親父の影響であろうかと思う。
ラガーメンは、トライしても俺が一番!とはアピールしない。トライして当たり前
だと言わんばかりにプレーに復帰する。
ラグビーを始めて、最初に教えられることがこれだ、親父は言う。
「トライは15人全員で勝ち取った物だ。個人でとった物ではない。それがラグビー
を始めて最初に教わることだ。」と。
皆さんも一度見て欲しい。トライした猛者どもは、何事も無かったかの様に、自分
のポジションに戻っていく。悠然と、そして毅然と。
親父がOB会長であったため、小生が入学した高校のラグビー部の監督も授業が終わ
ると、必ず勧誘に来た。(残念ながら親父の期待を裏切り、小生は親父殿の母校には
入学しなかったので)
「おまえの親父さんから、うちの息子をよろしくと言われている」
しかし、当時バンドで飯を食おうと思っていた輩には、とんでもない話であり、断る
のに半年を要したと記憶している。しかし、今思うとあの時ラグビーを選択していれ
ば、どんな人生だったかと、想像してみたりする。かっこいい口ひげをはやして(平
尾さんのように)ブレザーが似合う猛者になっていたかも。
最近年をとり、小生も「親父」になった。酒を飲んで泣いたりすることも多くなっ
た。正月の酒の中で、恥ずかしくも号泣をした言葉を教えられた。親父の親父、つま
り小生の祖父であるが、その人が愛して止まなかった言葉があるという。130キロ
と言う巨漢であり、子供たちとスポーツを愛して止まず、教職に身をささげてがんで
亡くなった祖父天野 繁太郎が親父たちに良く伝えた言葉だそうだ。
初めて親父に教えてもらった言葉だが、涙が止まらなかった。
「世に十億の母あれど、我が母に勝る良き母、有らねやも」
男の子は、すべからくマザコンであると小生は思う。有るべきと思う。そして、母を
愛しさえすれば、罪を犯す子は少なくなるのではないかと思う。
番組にメールを下さる方々の中には、もちろん素性を知られないと言うこともあるが
、赤裸々にご自分のことを語ってくださる方もいる。
良くメールを下さるある女性の方も、自分がばついちであること、そして小学校一
年の息子さんのために、サンタを演じていることを教えて下さった。そんな話から親
父と前述の話になったと、記憶している。
親父殿。あなたの息子はラグビーもせずにバンドなどしてしまったが、こんな素敵
な世界で仕事をしているぜ、と言う話で、また一杯飲りましょう。
そして、こんなくだらない話を読んでくださる全国の方々がいらっしゃることも、
教えてあげましょう。