初めて日本語を書き、初めて私の世界観が一変してしまった。日本語の筆との出会いをさかいにして、まるで見知らぬ光景が目に浮かんだような新鮮感を覚え、当時の私は当時の私でいられなくなった。今振り返ってみると、私の本質をおいて私のすべてが散逸された気がする。それは常にIT化しつつあるグロバル社会におけるアイデンティティ問題ということか。
日本語の勉強を機にカタカナ・ひらがな・漢字交じりの文章にアクセスできたとはいえ、日本語の複雑な色が心に染み、母語を赤の他人にしてしまったとも言えよう。