原油在庫の大幅取り崩しは材料とならず | よそうかい - トレーダーの独り言 2

原油在庫の大幅取り崩しは材料とならず

NY原油は小幅続伸。

在庫統計で原油が600万バレル以上の大幅取り崩しとなったが、
石油製品の増加や製油所稼働率の上昇が嫌気され、上昇は限定的だった。

今回の原油在庫大幅取り崩しは、濃霧によるテキサス州や
ルイジアナ州の輸入港閉鎖が原因。数字は確かに衝撃的だったが
、事前に輸入の一時的な停滞による大幅取り崩しの可能性が
指摘されていただけに、パニック的な上昇にはつながらなかった。

テキサス州やルイジアナ州のメキシコ湾岸では今も断続的に
濃霧が発生しており、本日も夜間から早朝にかけて5時間
輸入港につながる水路が閉鎖されている。
ただ、明日以降は運行に支障の出るような濃い霧は発生しないと
見られており、混乱もようやく収拾に向かうようだ。

輸入停滞の影響は来週の在庫統計にも見られるだろうが、
別に原油がタンカーから消えてなくなったわけではないので、
その後は反動で輸入も急増すると思われる。

一方、石油製品の在庫は100万バレルの増加、製油所稼働率も
90%台を回復し、こちらは弱気の内容だ。石油製品相場はこの結果を
上手く消化できず、ガソリンが反落、暖房油は反発とまちまちの結果。
単にポジションの整理が進んだだけと見ることも出来る。

同じく暖房需要に大きく左右される天然ガスが大きく値を下げる中、
暖房油が反発するのは少し不自然な気がするが、
この答えは明日にも出るだろう。

濃霧のおかげで需給の正確な判断が出来なくなり、
目先の見通しもやや不透明となった。今回の輸入大幅減の
ほとんどが南部メキシコ湾岸(PADD3)であることから、
水路閉鎖が影響しているのは間違いない。

しかし、輸入はそれまでも徐々に減少してきており、11月からの
OPEC減産の影響が見られ始める可能性もあったわけだ。

もし輸入港が閉鎖されなければ輸入はどの程度のものだったのか、
減産の影響が本格的に出始める時期だっただけに、この先しばらく
判断できないのは非常に痛い。

目先は暖冬の影響がどの程度上値を重くするかが鍵を握るだろう。
留出油の需要は過去4週平均では前年を僅かに上回っており、
これを見る限りそれほど大きく減っているとの実感は湧いてこない。

しかしながら、これまでのOPEC減産では追いつかないほど需要が
減るようなら、相場は一時的に60ドルを割り込む可能性もあるだろう。
ただ、そうなればOPECが更に次の手を打ってくると思われるので、
落ち込みはあくまでも一時的なものになると思われる。