ブラジル砂糖とエタノール | よそうかい - トレーダーの独り言 2

ブラジル砂糖とエタノール

昨年までは加熱する商品相場の代表格だった砂糖。
しかし今年に入ってからは売りが常に先行、
先月には期近10月限が納会前に10セントの大台を割り込んだ。

1月末には19.73の高値をつけていたから
それからの8ヶ月で半値近くまで下がったことになる。

一番の要因は需給バランスの変化。
03/04年度、04/05年度と供給不足が続いていた世界市場だが、
05/06年度は需給均衡、06/07年度は200万トン以上の供給過剰になるという。

だが、ファンダメンタルズは弱気一色というわけでもない。

オーストラリアでは一時黒穂病の拡散懸念が浮上したし、
世界最大の砂糖きび生産国、ブラジルでも乾燥による被害がかなり深刻という。
更にはエタノール需要の伸び次第で需給バランスが大きく変わる可能性も残っている。

エタノールといえば、先週にブラジルの砂糖業顧問会社、
データグロから気になる見通しが出ている。

一つは、乾燥気候による砂糖きびの収穫減少により、
ブラジル国内のエタノール需給がかなり逼迫するというもの。

ブラジルでは今年に入って需給を緩和させるため、
ガソリンへのエタノール混合比率を20%に引き下げたが、
それを25%に戻すことは当面不可能だろうとしている。

これはやや強気の内容。

もう一つは、エタノールの輸出に関してはやや弱気の見通しもある。
米国でコーンベースのエタノール生産が増えることから
来年以降輸出量は減少するのではないかというもの。

こっちはやはり弱気に取りたい。

ブラジルでは収穫した砂糖きびから砂糖を作るか、
エタノールを作るかは精製所の意向次第。
その生産比率がエタノールに少し傾くだけで
砂糖の需給バランスは大きく変わってしまう。

上記のガソリンへの混合比率引き下げは
結果的に砂糖相場急落のきっかけの一つとなった。

今後もブラジルのエタノール需要が
砂糖相場に大きな影響を与えるのは間違いないが、
いったいどの程度需要は伸びるのだろう。

上の二つの見通しのどちらを取るかといえば、やはり強気の方。

ブラジルのエタノール輸出は仮に米国の生産が増えても
それほど落ち込むことはないだろう。

生産コストが1ガロン1ドル以下のブラジルに対し
米国では高いところで1.40ドルほど掛かる。
米政府はブラジルからの輸入にはガロン54セントの
追加関税を掛けているが、カリブ海諸国経由で
免税で輸入することも出来る。
またベネズエラやナイジェリア、インドに日本と、
エタノールを買ってくれそうな国も結構多い。

エタノール輸出は増えこそすれ、減ることはないだろう。

国内エタノール需給の逼迫見通しというのは
かなり真実味のある見通しといえる。

となれば、10セントの大台割れが意識される今の水準、
かなり割安といえそうだ。