大相撲公傷精度復活の声 | アジアの季節風

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 大相撲名古屋場所も今日で中日に入り、これからの後半戦でいよいよ本格的な優勝争いが始まることになる。

 

 とは言え今場所は横綱照ノ富士の体調が久々に良いようで、前半戦を終えた時点では独り全勝を守り、続くのは1敗はなく2敗というような状態だ。

 

 だから余程の事でもない限り照ノ富士の優勝はほぼ確実という事になるかも知れない。

 

 照ノ富士のように横綱になると、もうその地位から陥落することはなく、怪我になっても安心して休めるのでその点では本当に有利だ。

 

 調子の悪い時は休んで、2,3場所に1回くらい調子のいい時だけに出て来て、それなりの成績を収めていれば世間的にもそれ程批難されることも無い。

 

 詳しいことは良く知らないが、6場所くらい連続で休んだ横綱も過去にはいたはずだから、3場所くらいならそれ程問題にもならなそうである。

 

 ただその横綱になるのが大変で、大関までは行けても更に横綱にまでなれる力士はホンの一握りしかいないのも確かだ。

 

 というか最近はその大関の地位ですら最後まで守り通せる力士もかなり少なくなってきた。

 

 現役力士だけで見ても、高安、御嶽海、正代、朝乃山、霧島等みな大関から陥落した力士ばかりである。

 

 まあ朝乃山の場合は不祥事を起こして1年間出場停止になったからだが、それ以外は怪我や病気で実力が出し切れずやむなく陥落した力士ばかりである。

 

 そんな中で次のような話も出ているようである。

 

 確かに最近は力士の大型化で怪我人が増えていて、その為にケガで休場する力士も多いようだ。制度の見直しもある程度は必要かもしれない。

 

靭帯断裂の朝乃山「また三段目まで陥落」に「公傷精度の復活を!」要望噴出
2024年7月20日


名古屋場所開催中の相撲界に、公傷制度復活を求める声が噴出している。

 

公傷制度とはかつて相撲界に存在していたもので、負傷休場しても番付が落ちない横綱以外の力士に適応される、救済措置のことだ。

稽古中に発生したものではなく、本場所の取組で負ったケガによる休場は、通常の休場にはしないという制度だった。

 

1971年の理事会で導入を決定し、翌年の初場所から施行されたが、拡大解釈が目立つようになった。

平成時代になると「全治2カ月以上の診断書があれば公傷となり、番付が落ちない」と言われるようになり、悪用されるケースがあとを絶たなかった。

 

そのため、2003年の秋場所後の理事会で、廃止が決定。翌年の初場所から適用されて、現在に至っている。

ただ、ケガが治りきらない力士が強行出場に踏み切った結果、悪化させて長期休場を余儀なくされるケースが目立ち、再三にわたって復活を求める声が上がっていた。

 

・・・中略・・・

確かに相撲界は実力の世界だが、ケガを恐れず相撲を取れる環境作りが必要になってくるのではないか。(アサ芸プラス)