志村けんはやはり天才だ! | アジアの季節風

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 コメディアンの志村けんが新型コロナで亡くなったのは、今から4年前の2020年の3月29日だった。

 

 その時私は新型コロナという新しい流行病の怖さを感じはしたが、志村けんというコメディアンの死自体にはそれ程ショックを受けなかった。

 

 というのもその頃の私は、志村けんという人の名前は勿論良く知ってはいたが、それ程思い入れがある人でもなかったからである。

 

 ただ私と同世代の人だと言うのは何となく知っていたので、死ぬにはちょっと早すぎるなあ、という気持ちくらいはあったような気がするが・・・。

 

 彼がテレビで活躍していた頃は私も丁度働き盛りで忙しく、テレビでお笑い番組を観ているような時間はなかったし、そんな時間があれば呑みに行きたい方だった。

 

 だから彼が現役の頃の面白さをそれ程理解もしてなかった、と言うのが一番大きかったのかも知れない。

 

 しかし最近ユーチューブ動画で彼の昔の番組をたまたま見つけたので、ちょっと興味が湧いて観てみると、もう面白いのなんのって・・・。

 

 今更ながらだがこんな面白い人だったのか、と感心すると同時に、なんでまたこれ程の人がよりによってパンデミックの犠牲にならなければならなかったのか、とその理不尽さに怒りすら覚えた。

 

 本当にここ迄捨て身で馬鹿々々しい笑いは他にないだろう。そしてこんな面白いことを周りの脇役や本人自身が良く普通の顔をしてやれるもんだと感心するばかりである。

 

 私だったら笑い過ぎて演技などとてもできないと思うが・・・。

 

 特に私のお気に入りは「バカ殿シリーズ」だが、これを観ていると世の中の鬱陶しいことは全部吹っ飛んでしまう。

 

 志村けんはやはり天才だった。本当に惜しい人を亡くしたもんだとは思うが、考え方を変えれば丁度いい時に亡くなったのかも知れない。

 

 この人が大御所になって、テレビやら芸能の世界で君臨しているような姿は観たくないからである。